アジア株 上海株は小動き、あすの中国CPIを警戒 春節影響受け5カ月ぶりプラス転換との見方
アジア株 上海株は小動き、あすの中国CPIを警戒 春節影響受け5カ月ぶりプラス転換との見方
東京時間14:02現在
香港ハンセン指数 16415.78(+186.00 +1.15%)
中国上海総合指数 3031.14(+3.74 +0.12%)
台湾加権指数 19760.04(+66.52 +0.34%)
韓国総合株価指数 2674.11(+26.49 +1.00%)
豪ASX200指数 7843.00(+79.29 +1.02%)
インドSENSEX30種 74119.39(休場)
アジア株は軒並み上昇、前日の米株高を好感した買いが続いている。
台湾株は連日史上最高値を更新。一時、初めて2万ポイントの大台を突破した。TSMCなど半導体関連が総じて上昇している。
香港市場では不動産やハイテク、エネルギー、医療品、消費者サービス関連が総じて上昇している。サンズチャイナやギャラクシーエンターテイメントなどカジノ関連は下落している。好決算と自社株買いを発表したことを受け、きのうまで2営業日続けて大幅上昇していたJDドットコムは0.9%安と反落、週末を前に利益確定の売りに押されている。
上海株は小動き、あすの物価統計発表を前に警戒感が高まっている。ハイテクやコミュニケーションサービス関連が上昇している一方、生活必需品や不動産、エネルギー関連は軒並み下落している。
米大手金融機関は中国株に対し楽観的。モルガンスタンレーは中国株に対する弱気な見通しが和らいでおり、世界のファンドが中国市場に戻ってきていると指摘。ゴールドマンサックスは、政府系ファンドの積極的な介入により投資家の信頼は高まっているとして、中国株を「オーバーウエイト」で維持した。
長引く不動産不況にデフレ問題、消費低迷、少子高齢化加速など懸念材料山積みの中、投資家はわざわざ中国株を選ぶのだろうか。株価は底打ちしたが、それはあくまで当局による株取引制限や介入などの「相場支配」であり、ファンダメンタルズが回復したわけではない。消費者心理は冷え込んでいるにもかかわらず、当局は今年も大規模な支援策を打ち出す可能性は低く、成長率目標「5%前後」の達成は不可能との見方。
あす土曜日には中国2月の消費者物価指数と生産者物価指数が発表される。1月は-0.8%と4カ月連続で下落し、2009年9月以来の大幅なマイナスを記録した。2月は春節連休の影響で+0.3%と5カ月ぶりにプラスに転じると予想されている。ただ、不動産不況などで消費者心理は改善していないためCPIの上昇は一時的だろう。生産者物価指数は17カ月連続でマイナスとなる見通し。

執筆者 : MINKABU PRESS
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