方向性欠く値動き、仏インフレ率鈍化で一時ユーロ売りも ドル円は147円台後半=ロンドン為替概況
方向性欠く値動き、仏インフレ率鈍化で一時ユーロ売りも ドル円は147円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、方向性に欠く値動きとなっている。東京市場では月末フローや米FOMC会合を控えた調整などでドル買いが優勢となったが、ロンドン時間に入ると方向性が錯綜している。ユーロドルは1月フランス消費者物価速報が予想以上に鈍化したことを受けて一時1.0806近辺まで安値を広げた。しかし、その後はドイツ雇用統計の底堅さやイタリア失業率低下などもあって1.08台前半で下げ渋り。ポンドドルはユーロドルと対照的なシーソーのような値動きとなっているが1.2670付近から1.27ちょうど付近での上下動にとどまっている。ドル円は147.90近辺まで買われた後、ロンドン序盤に147.50割れ水準に反落も、足元では147.80台へと再び上昇。米10年債利回りは一時3.99%付近に下落したあと、4.02%台へと戻している。株式市場はナスダック先物やS&P先物の軟調な動きが目立つものの、その他主要指数は方向性は希薄。NY市場では米ADP雇用統計やシカゴPMIなどの発表に続いて、米FOMC会合の結果発表およびパウエル議長会見などのイベントが控えている。
ドル円は147円台後半での取引。東京市場では147.19近辺を安値に買われ、ロンドン朝方には147.90近辺まで高値を伸ばした。しかし、ロンドン勢の参加とともに一時147.50割れ水準へと反落。その後再び147.80付近に上昇と振幅している。米10年債利回りが4.02%台から3.99%付近で下に往って来いとなっており、ドル円も振り回された格好。
ユーロドルは1.08台前半での取引。東京午前の1.0848近辺を高値にロンドン朝方には1.0806近辺まで下押しされた。フランス消費者物価速報が予想以上の伸び鈍化を示したことに反応していた。しかし、この動きが一巡すると1.0830-40レベルへと買い戻されている。ユーロ円は東京朝方の160.10近辺から上値が重くなるとロンドン序盤には159.48近辺まで一時下落。その後は再び買われて160.20付近へと高値を伸ばしている。対ポンドでは日中を通して0.85台前半での上下動にとどまっている。
ポンドドルは1.26台後半での取引。東京午前の1.2703近辺を高値にロンドン早朝には1.2667近辺まで一時下落。その後は、ユーロドルとシーソーのように上下動しており、方向性に乏しい。足元ではやや売りに押されている。ポンド円は東京朝方に187.51近辺から186.91近辺まで下落し、これまでのレンジを形成している。ロンドン時間にもレンジ内での振幅が続いている。足元ではやや買いが優勢。ユーロポンドは東京朝方の0.8548近辺を高値に、ロンドン序盤にかけて0.8523近辺まで軟化。その後は0.8540付近に反発している。明日の英金融政策委員会を控えて神経質に売買が交錯している。英ネーションワイド住宅価格は前月比が上昇、前年比の低下も鈍化となったが、特段の反応はみられなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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