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FX/為替「ドル/円、ドル安と円安の綱引きへ」 外為どっとコム トゥデイ 2023年12月20日号

マネ育チャンネル 

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年12月20日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼19日(火)の為替相場
(1):豪中銀、議事録公表
(2):日銀、マイナス金利解除見送りへ 大規模緩和を継続
(3):日銀総裁、マイナス金利の解除時期示さず
(4):米住宅着工件数は半年ぶりの高水準

▼19日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:ドル安と円安の綱引きへ/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

19日(火)の為替相場


期間:19日(火)午前7時10分~20日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪中銀、議事録公表

豪中銀(RBA)は12月5日に開いた理事会の議事録を公表。2会合連続の利上げを検討したことを明らかにしつつも、政策金利の据え置きを決定したことについて「リスクバランスがどのように変化しているかを見据え、政策を決定する際にこうしたリスクのバランスをどう取るのが最善かを判断するために、さらなるデータを待つ価値は十分あるとの認識でメンバーは一致した」と説明。その上で「インフレ率が妥当な期間内に目標に戻るよう万全を期すためにさらなる金融引き締めが必要かどうかは、今後発表されるデータで経済見通しとリスク評価がどのように変化するか次第だという点でメンバーは一致した。政策委員会はインフレ率を目標に戻す決意を堅持し、そのために必要な措置を講じていく」と表明した。

(2):日銀、マイナス金利解除見送りへ 大規模緩和を継続

日銀は大方の予想通りに金融政策の現状維持を決定。声明で「内外の経済や金融市場を巡る不確実性がきわめて高い中、経済・物価・金融情勢に応じて機動的に対応しつつ、粘り強く金融緩和を継続していくことで賃金の上昇を伴う形で、2%の『物価安定の目標』を持続的・安定的に実現することを目指していく」とあらためて表明。市場の一部には、日銀がマイナス金利解除に向けた地ならしを始めるとの思惑がくすぶっていたことから、声明の発表を受けて円安が進んだ。

(3):日銀総裁、マイナス金利の解除時期示さず

植田総裁はマイナス金利解除の条件となる物価2%目標の達成について「確度は引き続き少しずつ高まってきている」と述べた一方で、賃上げと物価上昇の好循環が実現していくかについて「なお見極めていく必要がある」と発言。金融政策の正常化に踏み出すかどうかについて「もう少し(賃金と物価の)状況をみたい」との考えを示した。7日に国会で「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになると思っている」と発言したことについては「今後の取り組み姿勢を問われたので『一段と気を引き締めて』という意味で発言したと説明した。声明に続いて総裁会見でもマイナス金利解除に関する手掛かりが示されなかったとして、会見後に円安が加速した。

(4):米住宅着工件数は半年ぶりの高水準

米11月住宅着工件数は年率換算156.0万件と市場予想(136.0万件)を大幅に上回った。中古住宅物件の不足を追い風に半年ぶりの高水準を記録。前月比では+14.8%の急増となった。

19日(火)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

<外為注文情報はこちら>

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:ドル安と円安の綱引きへ

昨日のドル/円は一時145円目前まで上昇。日銀が大規模金融緩和の継続を決め、マイナス金利解除に関する手掛かりも示さなかったことから円売りが強まった。日銀会合前に142.24円前後まで下落していたドル/円は、NY市場で144.95円前後まで大きく反発。ただ、その後は米長期金利の低下を受けて143円台に押し戻され、前日比0.7%高の143.84円前後で取引を終えた。
米連邦準備制度理事会(FRB)が来年の早い時期に利下げに転じるとの観測が根強く、そうした見方がドルの上値を抑えているようだ。もっとも、株式市場に目を転じるとNYダウ平均が過去最高値を更新するなど米国を中心に堅調を維持。日銀の利上げ観測後退も相まって円が売られやすい地合いは続きそうだ。
本日のドル/円は、ドル安と円安の綱引きになりやすいと見られ143~144円台でもみ合う展開が予想される。なお、今年最後のビッグイベントとして意識されていた日銀金融政策決定会合を終えたことで、欧米勢はクリスマスに向けて休暇モードに入ると見られる。市場の動意は徐々に鈍ることになるだろう。

注目の経済指標:米消費者信頼感指数

注目のイベント:シカゴ連銀総裁講演

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

 
kanda.jpg株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。

マネ育チャンネル:外為どっとコム

執筆者 マネ育チャンネル

執筆者 : マネ育チャンネル|外為どっとコム

マネーを育てよう!をテーマに、外為どっとコム総合研究所に所属する研究員が執筆するオリジナルレポートのほか豪華講師陣の貴重なFXレポート、個人投資家や著名投資家のインタビュー記事など、バラエティ豊かな情報を配信しています。為替トレンドに合わせた特集記事やFX初心者でも安心の学習コンテンツを用意しており、個人投資家の取引技能の向上に寄与すべく活動しています。

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