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FX/為替「ドル/円、またも150円手前で伸び悩む 介入警戒感と先高観が交錯」 外為どっとコム トゥデイ 2023年10月18日号

マネ育チャンネル 

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2023年10月18日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼17日(火)の為替相場
(1):RBA議事録公表
(2):英平均賃金は小幅鈍化
(3):独ZEW 3カ月連続で改善
(4):「日銀物価見通し上方修正」観測報道を受けて円乱高下
(5):米小売売上高を受けて米金利上昇

▼17日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:149円台後半を中心に高値もみ合いの展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

17日(火)の為替相場


期間:17日(火)午前6時10分~18日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):RBA議事録公表

豪中銀(RBA)は今月3日の理事会の議事録を公表。「メンバーは(インフレ)上振れリスクが大きな懸念であることを認めた」「インフレ目標回帰が現在の予想より遅れることに対する理事会の許容度は低い」としてインフレが期待したほど鈍化していないことに懸念を表明した。一方で、「今回の会合で金利を据え置いたのは主に、金利が短期間に大幅に引き上げられ、引き締め政策の効果が経済活動やインフレに関するデータで十分に示されるのは数カ月後との観測に基づくものだ。また、労働市場は転換期を迎えており、中国経済の苦境が封じ込められなければ、豪州の成長鈍化につながる可能性がある」として追加利上げにはやや慎重な姿勢も示した。

(2):英平均賃金は小幅鈍化

英6-8月の週平均賃金(除賞与)は前年比+7.8%と予想に一致。統計開始以来最高の伸びだった5-7月の改定値(+7.9%)からは小幅に鈍化した。なお、この日英中銀(BOE)のディングラ金融政策委員会(MPC)委員は「労働市場が本格的に緩みつつある今、さらなる賃金上昇の勢いがどこから来るのか想像するのは非常に困難だ」として「国内インフレ圧力の緩和が見られるはずだ」と述べた。

(3):独ZEW 3カ月連続で改善

独10月ZEW景気期待指数は-1.1と市場予想(-9.0)を上回り、前月(-11.4)からマイナス幅が縮小した。改善は3カ月連続。ZEW(欧州経済研究所)はドイツ経済について「最悪期は過ぎたようだ」との見解を示した。

(4):「日銀物価見通し上方修正」観測報道を受けて円乱高下

日銀は今月30-31日に開く金融政策決定会合で2024年度の物価見通しを2%以上に上方修正する公算が大きい(関係者)との報道が伝わると、大規模緩和の修正を巡る観測を背景に一時円買いが強まった。ただ、記事によると2025年度については従来の1.6%から大きく変わらない見通しで、持続的・安定的な物価2%を見通せる状況には至っていないとの日銀の見方には変わりはないとのこと。これを受けて緩和修正観測が急速に萎むと円は売り戻された。

(5):米小売売上高を受けて米金利上昇

米9月小売売上高は前月比+0.7%と予想(+0.3%)を大きく上回った。8月分も前月比+0.6%から+0.9%に上方修正された。自動車を除いた9月小売売上高も前月比+0.6%と堅調に伸びた(予想+0.2%、8月+0.9%)。その後に発表された米9月鉱工業生産も前月比+0.3%と市場予想(±0.0%)を上回った。これらを受けて米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に25bp(0.25%ポイント)の追加利上げに動くとの見方が再浮上。金融政策に敏感な米2年債利回りはその後、2006年以来17年ぶりの高水準となる5.23%台まで上伸した。

17日(火)の株・債券・商品市場

ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

<外為注文情報はこちら>

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:149円台後半を中心に高値もみ合いの展開

昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%の小幅高。米9月小売売上高が予想を大幅に上回ると149.85円前後まで上昇して今月3日以来の高値を付けた。日銀が来年度の物価見通しを上方修正する見通しとの観測報道で148.70円台まで急落する場面もあったが、円買いは一時的だった。ただ、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感は根強く、この日も150円手前で伸び悩んだ。今月3日に150円台に乗せた直後に3円近く急落した円買い介入を想起させる動きが、市場にとってトラウマ体験になっているようだ。一方で、昨日の米9月小売売上高の上振れを受けて第3四半期(7-9月期)の米経済成長率予測を上方修正する金融機関が続出しており、年内の追加利上げ期待とともにドルの先高観が再び高まっている。
ドル/円は本日も、円買い介入への警戒感とドルの先高観が交錯する形で149円台後半を中心に高値もみ合いの展開となりそうだ。市場は、明日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演に関心を寄せていると見られる。本日行われる予定だったバイデン米大統領とアラブ諸国首脳との会談が延期されるなど、中東情勢を巡る混乱が続いていることも市場の様子見ムードを高めそうだ。

注目の経済指標:英消費者物価指数

注目のイベント:FRB高官発言

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※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

 
kanda.jpg株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。

マネ育チャンネル:外為どっとコム

執筆者 マネ育チャンネル

執筆者 : マネ育チャンネル|外為どっとコム

マネーを育てよう!をテーマに、外為どっとコム総合研究所に所属する研究員が執筆するオリジナルレポートのほか豪華講師陣の貴重なFXレポート、個人投資家や著名投資家のインタビュー記事など、バラエティ豊かな情報を配信しています。為替トレンドに合わせた特集記事やFX初心者でも安心の学習コンテンツを用意しており、個人投資家の取引技能の向上に寄与すべく活動しています。

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