ドル買いが継続、対豪ドルや欧州通貨が主導、ドル円も147円台に=ロンドン為替概況
ドル買いが継続、対豪ドルや欧州通貨が主導、ドル円も147円台に=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが継続している。東京市場では中国財新PMIの低下を背景に豪ドル/ドルが下落、ドル買い圧力が波及した。ロンドン序盤には一連の欧州や英国の非製造業PMIが景気判断分岐点の50を下回り、ユーロドルやポンドドルが下押しされている。欧州株は売り先行で取引を開始したが、次第に下げ渋りとなるとクロス円とともにドル円が買われている。ドルが全面高となるとともに、円売りの面も加わっている。ドル円は147円台乗せから147.30付近へ上昇、年初来高値に迫っている。豪ドル/ドルは0.6365近辺まで安値を広げており、引き続き上値が重い。ユーロドルは1.07台後半から1.0730台へと下落。ポンドドルは1.26台前半から一時1.2530付近まで下押しされた。足元では円売りの面もみられており、クロス円が反発。158円台前半から157円台後半へと下落したユーロ円は再び158円台前半に戻している。ポンド円は185円台割れから184円割れ目前まで下落したあと、185円ちょうど付近まで反発。米10年債利回りは三連休明けの時間外取引で4.22%付近へと上昇している。
ドル円は147円台前半での取引。東京市場から一貫して上昇しており、東京朝方につけた146.39近辺を安値に、ロンドン朝方には147円台をつけている。その後、再び買いが優勢となり、クロス円の反発とともに円売りも加わっている。高値を147.29近辺に更新。8月29日につけた年初来高値147.37レベルに接近している。米債利回りの上昇、欧州株や米株先物・時間外取引の下げ渋りなどが下支えとなっている。
ユーロドルは1.07台半ばでの取引。東京朝方につけた1.0798近辺を高値に上値重く推移。ロンドン朝方からは売りが加速し、安値を1.0735近辺に更新している。足元でも安値付近で推移している。ユーロ円は下に往って来い。158.41近辺を高値に一時157.80付近まで下落も、足元では158円台を回復している。対ポンドはユーロ買い先行も戻す振幅。一連の欧州非製造業PMIが景気判断分岐点の50を下回ったことがユーロ相場を圧迫したが、欧州株の下げ渋りで対円は反発している。7月ECB消費者インフレ期待調査では1年先が3.4%と横ばい、3年先が2.4%に上昇した。インフレ期待の低下は一服している。レーンECBチーフエコノミストは、コアインフレは秋を通して低下すると予想、としながらも、10%のインフレ率が極めて急速に2%へと低下することはない、と述べた。
ポンドドルは1.25台半ばでの取引。東京市場で1.26台前半で揉み合った後、ロンドン早朝には1.26台割れに。ロンドン勢の本格参加とともに売りが強まり、1.2528近辺に安値を広げた。その後は下げ一服となっている。ポンド円は下に往って来い。東京午後に185.30付近まで買われたあとは売りに流れが転じた。185円台割れから一時184.08近辺まで下押しされている。しかし、欧州株の下げ渋りなどを受けて185円ちょうど付近まで買い戻された。英非製造業PMI確報値は速報値から上方改定されたが、景気判断分岐点の50を下回った。ユーロポンドは買いが先行して0.8550付近から0.8570台へと上昇も、その後は0.8550付近に戻す上下動。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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