リスク回避の円買いに押される、英中銀は予想通り25bpの利上げ=ロンドン為替概況
リスク回避の円買いに押される、英中銀は予想通り25bpの利上げ=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、リスク回避の円買いに押される展開となっている。フィッチの米格下げの影響が続いており、米債が売られる(利回り上昇)とともに欧州株や米株先物が続落している。ドル円は東京午後に日銀臨時オペに円売り反応し、高値を143.89近辺まで伸ばしたが、ロンドン時間には上昇を打ち消すと安値を142.76近辺まで広げている。クロス円も総崩れ、ユーロ円は157円台乗せから156円台割れまで下落。英中銀政策金利発表を控えたポンド円は売り圧力がさらに強く、182.70台から180円台後半へと下落、さらに英中銀が25bp利上げと大方の予想通りとなり、一部の50bp利上げ派の売りを誘った。ただ、事前に売られていたこともあって180.45近辺まで下げたあとは181円付近へと下げ渋っている。ベイリー英中銀総裁はインフレは年内を通じて低下する公算大とこれまでの認識を繰り返した。ドル相場はドル買いが優勢。ポンドドルが1.27台割れから1.2620付近まで下げたほか、ユーロドルは一時1.0912近辺まで小幅に下げた。ただ、ドル円の下げがドル高にブレーキをかけて、ドル指数の上昇は小幅にとどまった。ドル指数は引き続き7月7日以来のドル高水準となっている。
ドル円は143円付近での取引。東京午後に日銀臨時オペを受けて143.89近辺まで高値を伸ばした。しかし、その後はリスク回避の円買い圧力が優勢となり、ロンドン序盤には142.76近辺まで安値を広げた。フィッチの米格下げの影響が残っており、米債売り(利回り上昇)や欧州株、米株先物の下落とともに円売り圧力に押された。
ユーロドルは1.09台前半での取引。ロンドン序盤に1.0912レベルまで安値を広げたあとは1.0930-40レベルでの揉み合いが続いており、比較的小動き。ユーロ円は円買い圧力で157円台乗せから155.98近辺まで一時急落。その後は156円台前半で揉み合っている。対ポンドではユーロ買いが優勢。この日発表された7月ユーロ圏非製造業PMI確報値は小幅に下方改定されたが特段の反応はみられなかった。対ポンドでのユーロ買いが下支えとなっている。
ポンドドルは1.26台後半での取引。1.27台を割り込むと1.2650割れまで軟化して英中銀発表を迎えた。結果は25bp利上げを大方の事前予想通り。一部に50bp利上げの見方があったことで安値を1.2621近辺まで広げたが、すぐに下げ渋っている。ただ、ロンドン朝方の水準には戻し切れず上値は重い。ポンド円は東京午後に182.70台まで買われた後、売りに転じている。ロンドン序盤には180.70台まで2円幅の下落となった。英中銀発表後はさらに180.45近辺まで安値を広げたが、その後は181円付近に下げ一服。ベイリー英中銀総裁はインフレは年内を通じて低下する公算大とこれまでの認識を繰り返した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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