ドル安と円安、前日米CPI後の流れ継続、このあと米PPI=ロンドン為替概況
ドル安と円安、前日米CPI後の流れ継続、このあと米PPI=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル安と円安が続いている。前日の米消費者物価指数(CPI)が予想以上のインフレ鈍化を示したことが、米債利回り低下とともにドル安圧力に、株高とともに円安圧力になっている。東京市場では値動きが停滞していたが、ロンドン時間に入ると米債利回りが一段と低下、欧州株や米株先物が堅調に推移するなかで、ドル安と円安が再燃。ロンドン早朝に発表された5月英GDPが前月比-0.1%とマイナスに転じたが、市場予想-0.3%を上回ったことでポンド買いの反応を示した。この動きに追随してユーロドルや豪ドルなども上昇、クロス円も上値を伸ばしている。ドル円は138円台半ばを中心に上下動も、前日からのドル安・円高水準での取引にとどまっている。ポンドドルは1.30台にしっかり乗せると1.3080付近へ、ユーロドルは1.1150付近から1.1174近辺へと高値を伸ばしている。ポンド円は180円付近から181円台乗せ、ユーロ円は154円付近でサポートされると154.80付近に上昇。対ユーロでのポンド買いの動きもみられた。この後の米生産者物価指数(PPI)でもインフレ鈍化が予想されており、ドル売りが先行した格好。
ドル円は138円台半ばでの取引。前日NY市場で大きく下落したあと、きょうは138円台での取引に終始している。東京朝方の138.08近辺を安値に東京午後の138.83近辺を高値とするレンジ。ロンドン時間には138.20台から138.60台での揉み合いが続いている。米債利回り低下がドル売りに、欧州株などの上昇が円売りにつながっているが、ドル円相場は双方が値動きを相殺している。
ユーロドルは1.11台後半での取引・東京市場では1.1150付近に高止まりしていたが、ロンドン時間に入ると米10年債利回りが3.86%付近から3.80%付近に低下する動きに、ドル売り圧力が再燃している。1.1170台へと高値を伸ばしている。ユーロ円は154円ちょうど付近でサポートされると欧州株高などを受けて買われ、高値を154.80台に伸ばした。対ポンドではユーロは上値を抑えられている。ビスコ伊中銀総裁は、「金利のピークまでそれほど遠くない、さらなる引き締めを望む意見にはやや同意できない」などと従来からの見解を繰り返した。
ポンドドルは1.30台後半での取引。東京市場で1.30ちょうど付近での揉み合いとなったあと、上抜けている。ロンドン朝方に発表された5月英GDPが前月比-0.1%と低下も、市場予想-0.3%を上回ったことがポンド買い反応につながった。その後、米債利回り低下もあって高値を1.3080付近に伸ばしている。ポンド円は180円台割れでは買いが入り、高値を181.20付近まで伸ばした。ユーロポンドが軟調で、0.8570台から0.8540台へと下落。総じてポンドは底堅く推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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