ドル円は上値に慎重も145円台を試す動きは継続 このあとFOMC議事録=NY為替前半
きょうのドル円は海外市場に入ってやや戻り売りに押される展開となり、一時144円台前半まで値を落としていたが、NY時間に入ってドル買いが出ており、ドル円も144円台半ばまで戻している。先週は一時145円台に上昇したものの、日本の財務省による介入も意識され、上値には慎重なようだ。しかし、145円台を試す動きは続いており、底堅い値動きを継続している。
財務省の口先介入は出ているものの、昨年の145円での介入との見方は少ない。いまのところロング勢も慎重ではあるが、上値攻めのタイミングを見計らっている状況に変化はないようだ。
このあとFOMC議事録が公表される。コアインフレが想定以上に高水準で粘着しており、追加利上げを支持する見解がFOMC委員の大半から示されたものと思われる。先日のパウエルFRB議長の議会証言からもその可能性が高い。
一部からは、市場では年内利下げの可能性をなお織り込む動きが出ているが、FRBが高金利を長期間維持する可能性のほうが高いとの見方が出ている。インフレリスクが依然として上振れ方向に偏っており、7月FOMCに向けてのFRBのコミュニケーションは引き続きタカ派寄りになるという。
ユーロドルは1.08ドル台に再び値を落としている。本日の21日線は1.0875ドル付近に来ているが、その付近での推移に終始している状況。1.10ドル台が強い上値抵抗となっている一方、1.08ドルも強い下値抵抗となっており、ユーロドルはその間での狭い範囲での値動きに終始している。
次第にボラティリティが低下が顕著になってきているが、一部からは、ユーロ圏のファンダメンタルズが不安定であることを考慮すると、自己満足的に見えるとの指摘も出ている。ユーロドルのインプライド・ボラティリティは過去の為替変動を測定する実現ボラティリティの水準に向かって低下している半面、ユーロ圏は最近、一連のネガティブな経済サプライズに直面しており、市場の自己満足を反映しているように見えるという。今後、インプライド・ボラティリティはECBによる利上げの影響を受けて上昇する可能性がある(ユーロは下落)としている。
ユーロドルの3カ月物のインプライド・ボラティリティは約6.425%で取引されており、年初の8.6%超の水準から低下している。
ポンドドルは1.27ドル近辺での一進一退が続いている。今週のポンドは主要なイベントもなく、米経済指標を受けたドルの反応に左右される展開も予想されている。来週は英雇用統計や月次GDPなどが公表される予定。
市場での英中銀の追加利上げ期待が高まっており、短期金融市場では、あと計1.25%もしくは1.50%ポイントの利上げを実施する可能性まで織り込んでいる。前月の英中銀は前月の金融政策委員会(MPC)で予想外の0.50%ポイントの大幅利上げを実施したが、もう1回あるのではとの観測も出ている。
英利上げ期待がポンドを下支えしているが、一方で過度な引き締めによるハードランディングのシナリオも警戒されている状況。直近のポンドの値動きを見ると、徐々に利上げ期待よりも、そのリスクの方が意識され始めているようだ。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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