ドル安の動き広がる、米雇用統計後のリスク選好ムード継続=ロンドン為替概況
ドル安の動き広がる、米雇用統計後のリスク選好ムード継続=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル安の動きが広がっている。先週末の米雇用統計が雇用増、失業率低下と予想外の強い結果内容となったことで、米景気後退懸念が緩和された。米株や欧州株が大幅高となった経緯がある。週明けのロンドン時間でも欧州株や米株先物が小高く推移しており、先週末からの高値圏を維持している。米債利回りが上昇、原油先物が上昇とリスク選好パターンの相場展開となっている。その中で、為替市場ではドル売りが優勢。ユーロドルは1.1050台に高値を伸ばしたあと、いったん調整売りが入ったが再び1.1050付近へと買われている。ポンドドルは1.2650付近からやや下押しされたあと1.2670付近へと高値を更新。リスク動向に敏感な豪ドル/ドルは0.6790台、NZドル/ドルは0.6350付近へと高値を伸ばす動き。NY原油先物が時間外取引で73ドル台乗せへと上伸しており、ドルカナダは1.3330台へとドル売り・カナダドル買いに。今週水曜日の米消費者物価指数発表まで米経済統計の手がかりには欠けている。目下のところは米地銀株の買い戻しがどの程度の余力を持っているのかが関心事となりそうだ。このあとのNY市場ではFRB四半期銀行貸出態度やFRB金融安定報告書などが公表される。
ドル円は135円付近での取引。東京朝方につけた135.30近辺を高値にその後は売りに押されて134.64近辺まで下落。しかし、ロンドン時間に入るとクロス円の上昇とともに135円挟みの水準へと再び上昇している。ただ、全般的なドル売り圧力もあるなかで、揉み合い商状が続いている。
ユーロドルは1.10台半ばでの取引。東京市場でじり高の値動きとなったあと、ロンドン序盤には1.1054近辺まで高値を伸ばした。その後、1.1020台まで反落も再び1.1050付近へと買われている。ユーロ円は149.27近辺まで買われたあと、149円割れへと反落。足元では再び149円台前半へと上昇している。対ポンドでユーロは上に往って来いと方向感に欠けている。
ポンドドルは1.26台後半での取引。1.26台前半から半ばへと東京市場で買われたあと、ロンドン序盤には1.2620台まで小反落。その後は再び買い優勢となり高値を1.2670付近に伸ばしている。ポンド円は170円台半ばで揉み合ったあと、足元では高値を171.07近辺に更新している。ユーロポンドは0.8730付近から一時0.8747近辺まで上昇も、足元では0.8720台へと押し戻されており、方向性に欠けている。この日はバンクホリデーで英市場は休場。主要な経済統計発表はなく、手掛かり難となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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