【これからの見通し】週明けはドル買い優勢に、原油高でインフレ警戒再燃
【これからの見通し】週明けはドル買い優勢に、原油高でインフレ警戒再燃
週明けの為替市場はドル買いが優勢になっている。原油高がインフレ警戒につながり、米利上げ観測が再燃していることが背景。ドル指数は3月相場でレジスタンスとなっていた10日移動平均線を上抜けてきている。4月に月替わりしたこともあり、流れが変化するのかどうかが注目される。
2日にサウジアラビアが予想外の追加減産を発表、週明けの原油先物は75ドル台から81ドル台へと窓を開けて取引を開始した。市場では資源価格上昇が再びインフレを加速させることが警戒されているもよう。米債利回り上昇とともに、ドルが買われている。最新のCMEフェドウォッチによると、据え置きが約4割、25bp利上げが約6割となっている。先週末は両者がほぼ拮抗していた。1週間前には据え置きが6割だった。
金融不安への警戒がひとまず一巡していることもあって、市場の関心は再びインフレ動向などファンダメンタルズ材料に向かってきているようだ。ただ、今回の原油の動きが長続きするのかどうかが不透明だ。市場の揺り戻しの動きには注意が必要となろう。
このあとの海外市場で発表される経済指標は、スイス消費者物価指数(3月)、スイスSVME購買担当者景況指数(PMI)(3月)、トルコ消費者物価指数(3月)、独仏ユーロ圏・英国・米国などの製造業PMI確報値(3月)、米建設支出(2月)、米ISM製造業景気指数(3月)などが予定されている。
発言イベント関連では、シムカス・リトアニア中銀総裁、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、クックFRB理事などの講演やイベント参加が予定されている。クックFRB理事は、経済見通しおよび金融政策についての討論会に参加する予定。週明けの原油高の動きに対するコメントがきかれるかどうかが注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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