円売り継続、米つなぎ予算成立への期待で ドル円155円目前へ上昇=ロンドン為替概況
円売り継続、米つなぎ予算成立への期待で ドル円155円目前へ上昇=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、リスク選好の円売りが優勢。最大の焦点である米下院でのつなぎ予算案採決(日本時間13日午前6時)を控え、市場は可決・成立を織り込む形で動いている。円が主要通貨に対して全面的に売られる「円安主導」の相場となっている。ドル円は155円の大台に迫る上昇を見せ、ユーロ円は179円台前半と史上最高値を更新した。一方でドル指数自体は小幅なレンジにとどまり、ユーロドルは1.15台後半で方向感は限定的だった。ポンドは一時、英国内の政治不安に関する報道などで売られる場面もあったが、全体としては円安の流れが際立つ時間帯になっている。
ドル円は154円台後半での取引。ロンドン朝方に154.65円近辺で取引が始まると、米政府機関の一部閉鎖解除に伴うリスク選好の円売りが優勢になった。この動きの中、一時154.90付近と155円に迫る動きをみせている。このところ上値を抑えていた154.50付近を上抜けたことで円売りが勢い付いた面もあったようだ。米下院でのつなぎ予算案採決(日本時間13日午前6時)を控えており、市場は可決・成立を織り込む動きとなっている。
ユーロドルは1.15台後半での取引。東京市場を含めたレンジは1.1565から1.1588までと限定的な動き。ユーロ円はドル円とともに上値追いとなっている。ロンドン時間には179円台乗せから一時179.29付近まで買われ、史上最高値を更新している。対ポンドではユーロ買いが優勢だが、ポンド関連の材料に反応したもので、ユーロ自体にとっては材料難となっている。独CPI確報値は速報値から変わらずだった。
ポンドドルは1.31台前半での取引。ロンドン序盤に政治的な思惑で一時急落する場面があった。「労働党議員がスターマー首相の解任を画策している」との観測報道が材料視されたもよう。英FT指数は寄り付きからの上げを消している。ポンドドルは1.31台半ばから1.3111付近まで下落した。ポンド円は振幅。円売りが先行して、高値を203.57付近まで伸ばしたが、その後の売りで203円割れまで反落した。足元では203円台前半に下げ渋っている。ユーロポンドはポンド売りの動き。0.8804を安値に0.8827まで一時買われた。昨日は英雇用統計の下振れでポンドが売られており、このところ弱い動きが続いている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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