英雇用統計弱含みでポンド売り、全般的には静かなマーケット ドル円154円台前半=ロンドン為替概況
英雇用統計弱含みでポンド売り、全般的には静かなマーケット ドル円154円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、英雇用統計が弱含んだことでポンドが売られている。7-9月期の英ILO雇用統計で失業率が5.0%に上昇、雇用者数は減少に転じ、平均賃金の伸びも鈍化した。これを受けて市場では12月英中銀利下げ観測が高まった。対ドルでは1.31台後半から前半へ、対円では203円台割れから202円台前半まで急落。そして、対ユーロでもポンド売りが強まった。この動きを受けてユーロは堅調に推移。対ドルで1.15台半ばから後半へ、対円で178円台前半から半ばへと買われている。その後発表された独ZEW景況感指数も予想を下回る結果だったが、これにはユーロ売り反応は見られなかった。ドル円は154円台前半での揉み合いが続いており、動意薄になっている。このあとのNY市場ではベテランズデーのため米債券市場が休場となる。ドル相場にとっては手掛かり難の状況になっている。米下院でのつなぎ法案審議・採決は12日となる見込み。
ドル円は154円台前半での取引。東京朝方から午前にかけて154.02付近から154.49付近まで買われたが、154.50レベルが上値抵抗となり、上昇一服となった。ロンドン市場では154円台前半での揉み合い商状が続いている。このあとのNY市場はベテランズデーのため米債券市場が休場となる。明日に実施される見込みの米下院でのつなぎ法案採決待ちとなっている。
ユーロドルは1.15台後半での取引。東京午前の1.1547付近を安値に、ロンドン時間に入ると買いが優勢になっている。足元では1.1578付近まで高値を伸ばしている。ユーロ円も堅調。東京朝方の177.98付近を安値に、ロンドン時間には高値を178.57付近に更新した。対ポンドでのユーロ買いが対ドルや対円にも波及した格好。独ZEW景況感指数は予想外の低下となったが、反応薄だった。
ポンドドルは1.31台前半での取引。東京朝方の1.3178付近を高値に小安く推移したあと、日本時間午後3時発表の7-9月英ILO雇用統計が弱含んだことを受けて急落した。ロンドン序盤には1.3117付近に安値を広げた。その後も上値重く推移している。ポンド円も同様に売りが強まった。東京午前の203.28付近を高値にロンドン朝方の雇用統計発表時には202.34付近まで下落。その後は202円台後半での揉み合いに落ち着いた。ユーロポンドは0.8771から0.8813付近へと上昇。ポンド売りの動きが目立つロンドン市場となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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