ポンドがやや買われるも、全般に方向性希薄 明日の日銀待ちに＝ロンドン為替概況

ポンドがやや買われるも、全般に方向性希薄　明日の日銀待ちに＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、ポンド買いが優勢。ロンドン朝方に発表された９－１１月英ＩＬＯ雇用統計で、賃金の伸びが予想を上回ったことに反応した。ポンドドルは発表前に1.2170近辺まで下落していたが、発表後は上昇に転じると高値を1.2230近辺に伸ばした。その後は再び1.22台割れとなるも1.22台に戻している。ポンド円は157円付近の揉み合いを上放れて157.50付近へ上昇。ユーロポンドは0.8880台から0.8850台へと下落した。その他の主要通貨は方向性に欠ける上下動。ドル円は128.50割れから129円台乗せまでの往来相場、ユーロドルは1.0810付近から1.0840付近で何度も振幅している。独ＺＥＷ景況感指数は予想以上に改善、昨年２月以来のプラス圏を回復した。ただ、現況指数の弱さもあってユーロ買い反応は続かず。米１０年債利回りは上昇して取引を再開。欧州株や米株先物は売り優勢に推移している。全般に方向性には乏しく、明日の日銀決定会合の結果待ちのムードになっている。

　ドル円は128円台後半での取引。東京市場で129.15近辺に高値を伸ばしたあとは上値を抑えられている。ロンドン序盤には一時128.50割れ水準まで下落。しかし、下値も堅く再び129円台乗せとなった。ただ、上値追いにもつながらず売買が交錯している。あすの日銀決定会合の結果待ちになっている。

　ユーロドルは1.08台前半での取引。ロンドン序盤に1.0839近辺に高値を伸ばしたが、その後は1.0807近辺まで反落。下げもここまでで、1.08台前半で売買が交錯している。ユーロ円は139.50付近から139円手前へと軟化したあと、再び買われて高値を139.60近辺に伸ばした。ただ、レンジを上抜ける勢いには欠けている。対ポンドではユーロ売りが優勢。独ＺＥＷ景況感指数の予想以上の改善には反応薄だった。

　ポンドドルは1.22台前半での取引。ロンドン朝方に1.2170近辺まで下落したが、英ＩＬＯ雇用統計で賃金上昇が予想を上回ると買いが膨らんだ。高値を1.2230近辺まで伸ばした。その後は売りに押される場面もあったが1.22台前半で底堅く推移している。ポンド円は157円挟みの振幅から上抜けて157.52近辺に高値を更新した。ユーロポンドは0.8880台から0.8850台へと軟化している。

minkabu PRESS編集部 松木秀明