ドル円は113円台半ばに下落 パウエル発言も圧迫=NY為替概況

今日の為替 

 きょうもNY為替市場でドル円は戻り売りに押されており、113円台半ばまで下落した。全体的にドル安が続いており、ドル円の利益確定売りを誘っている。今週は円安がドル円をサポートしていたが、米株は堅調に推移しているものの、本日はリスク選好の雰囲気を高める雰囲気まではなく、円安も一服している状況。米国債利回りが低下していることもドル円を圧迫。ただ、下値を積極的に試す動きまでは見られていない印象で調整の範囲といったところのようだ。

 きょうはパウエルFRB議長のスピーチが伝わり、米国債利回りが下げ幅を拡大したことも、ドル円を圧迫。議長は「雇用者数は2020年の最高水準からまだ500万人下回っている。世界のサプライチェーンは時間と伴に機能を再開する。資産購入ペース縮小の時で、利上げの時ではない」などと語っていた。また、「資産購入ペース縮小に向け順調に推移しており、供給問題が落ち着けば、インフレは鈍化を見込んでいた。

 ただ一部からは、投資家がFRBによる資産購入ペース縮小の見通しに再び注意を傾けるとともにドルが買われる展開への準備ができている可能性があるとの指摘も聞かれる。これまでのところ米企業決算もネガティブなインパクトはなく、その分、市場にインフレとFRBの刺激策解除を懸念する余地を残しているという。この状況が今後数週間で再度、ドルを段階的に再評価するための基礎を提供するはずだとしている。前日に米株のS&P500は最高値を更新したが、それによってリスク選好のドル安圧力を増してはいないという。

 ユーロドルは底堅い動きが続いている。1.16ドル台半ばから上は相変わらず抵抗が強いようだが、本日1.1610ドル付近に来てる21日線の上はしっかりと維持されており、リバウンド相場の流れは持続している。

 来週の28日にECB理事会が開催される。政策は据え置きが濃厚だが、市場の注目は来年3月のパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)終了後の対応であろう。12月の理事会でそれをアナウンスする可能性が高いとみられているが、それに向けて何らかのヒントを示すか注目されている。また、足元の高インフレに対する認識も注目されるころではある。市場からは、ラガルド総裁は2%の中期インフレ目標達成には程遠いことを改めて表明するために、理事会後の会見を利用する可能性が高いとの声も出ている。総裁はインフレの加速は一時的なものであり、一時的な供給問題には対応しない姿勢を示すと見ているようだ。

 現在の高インフレの持続性への不確実性には言及する可能性はあるものの、それが第2ラウンドのインフレに発展しないよう取り組む必要があるとの認識は示さないという。あくまで、メインシナリオにおける、部分的な上振れリスクとの位置づけのままにしておく可能性が高いとしている。

 ポンドドルはNY時間に入って売りが強まり、1.3735ドル付近まで一時下落している。EUは英政府が北アイルランドに関する取り決めを撤回した場合、EU離脱後に締結した貿易協定の破棄を検討する可能性があると伝わったことも売りに拍車をかけている格好。ジョンソン英首相は、貿易協定の第16条で付与されている権限を使用して、北アイルランド議定書の一部を一方的に停止すると脅迫した。これを受けてEU当局者は、強力な対応を準備する必要性について協議しているという。

 ロンドン時間に10月の英PMI速報値が発表になっており、予想を上回る強い内容となっていた。しかし市場からは、この数字をもって英中銀が11月に利上げを開始することはなく、12月が現実的との声も出ている。英政府はパンデミックで一時帰休となった従業員を補助する雇用維持制度を9月末で終了した。それが英労働市場にどのように影響しているのか、11月の英中銀金融政策委員会(MPC)ではまだチェック段階に充てると見ているようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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