ポンドドルは上値重い展開続く ただ、下半期に上昇するとの見方も=NY為替
ポンドドルは上値の重い展開が続き、一時1.37ドル台に下落する場面が見られた。ドル買いがポンドドルを圧迫。今月サポートされた1.37ドル台後半の水準が目先の下値メドとして意識されるが、テクニカル的にはその水準を完全にブレイクするようであれば、1.36ドル台が視野に入るとの指摘も聞かれる。
ただ、ポンドは投資フローと英中銀の金融政策へのアプローチに支えられ下半期に上昇するとの見方も出ている。投資フローはポンドの見通しにとって依然として重要なファクターであり、国境を越えた海外からのM&A関連などの英国への資金フローが期待できるとしている。
英株式市場は他の世界的な株価指数と比較しても、パンデミック前の水準をまだ取り戻しおらず、調査によると投資家は英資産をまだ過小評価したままであることが示されているという。一方、英中銀は依然として従来型の政策アプローチを採用し、持続的な高インフレを許容しない姿勢を示唆している。これらの点から、ポンドへの需要は今後高まるという。
なお、英中銀のチーフエコノミスト、ホールデン委員は年末の英インフレ率は4%近くに達している可能性が高いとの見方を示し、金融政策当局者は1992年に起きたポンド危機以来の厳しい状況に置かれる恐れがあると警告した。同委員は先日の英中銀金融政策委員会(MPC)で、ただ1人反対を表明していた。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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