日経平均の失速で中盤は円安一服、豪ドル／ドルは小幅に軟化＝東京為替前場概況

　東京外為市場、日経平均株価や米国株先物の時間外取引での上昇を背景にリスク回避ムードが和らぎ、序盤の円は小幅ながら全面安となった。ドル円は実需とみられるドル買い需要も相まって、仲値にかけて１０９．４４円付近まで上昇。ただ、中盤に差し掛かると日経平均の失速を受け、対オセアニア通貨を中心に円安一服となっている。

　ユーロドルやポンドドルがもみ合いとなる中で、豪ドル／ドルは０．７７４８ドル付近まで小幅に軟化。午前１０時３０分に発表された５月のナショナルオーストラリア銀行（ＮＡＢ）企業景況感指数は３７と前回の３２から改善し、ＮＡＢから「経済は急速な回復の後、新しい成長期に入る」との見方も示されたが、反応薄となっている。

　ドルカナダは１．２０８０ドル付近、カナダ円は９０．５０円付近で小動き。カナダ政府が新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた旅行者の検疫規則を緩和する方向と伝えられているが、反応は限定的となっている。

　日経平均株価は小幅反落。前引けでは前営業日比３１．６６円安の２万８９８７．５８円となった。

　午前１１時３０分現在では、ドル円は１ドル＝１０９．３９円、ユーロドルは１ユーロ＝１．２１８４ドル、ユーロ円は１ユーロ＝１３３．２８円、ポンド円は１ポンド＝１５４．９９円、豪ドル円は１豪ドル＝８４．７５円、ＮＺドル円は１ＮＺドル＝７９．０１円、スイス円は１スイスフラン＝１２１．８７円、カナダ円は１カナダドル＝９０．５０円付近で推移している。

MINKABU PRESS