欧州株堅調もドル相場は振幅、ユーロ買いにポンド売りも=ロンドン為替概況
欧州株堅調もドル相場は振幅、ユーロ買いにポンド売りも=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル相場が振幅している。序盤はユーロドルの上昇に主導されてドル売りが優勢だった。欧州株が堅調に推移しており、独DAX指数は取引時間中の最高値を記録した。背景としては、前週末に英国とEUとの貿易交渉が大枠合意、トランプ米大統領が経済支援法案に署名、EU各国で27日から新型コロナウイルスのワクチン接種が始まったことなどが挙げられよう。リスク選好ムードのなかでドル円は103.40付近まで軟化する場面があった。しかし、その後にポンドドルが1.35台割れへと下落する動きに、ユーロドル、ドル円もドル買い方向に押し戻されている。特段のリスク警戒の動きはみられていないものの、ポンド売り・ユーロ買いのフローが活発に持ち込まれていた。先週までのポンド買いに調整が入る面もあったようだ。また、市場の一部には英国とEUとの貿易交渉で、サービス、特に金融サービスの面で交渉が継続していると指摘する声もあった。この日は英国がボクシングデー振り替え休日となっており、クリスマス休暇の参加者が戻ってきていない面もあり、いわゆる薄いマーケット状況となっている。
ドル円は103円台半ばでの取引。東京午後からロンドン序盤にかけては株高とともにリスク選好的なドル売りが優勢となった。一時103.41レベルまで下落。しかし、その後はドルが買い戻されており103.60付近へと反発。下に往って来いの展開となっている。
ユーロドルは1.22台前半での取引。東京午後からロンドン序盤にかけてはリスク選好的なドル売りが入り、高値を1.2250レベルまで伸ばした。しかし、その後はポンドドルの下落もあってドル買いが優勢になり1.2210付近へと反落。上に往って来いに。ユーロ円も126.74レベルまで買われたあとは、126.50近辺に押し戻されている。対ポンドでのユーロ買いが継続しており、ユーロの下げは限定的だった。独DAX指数は取引時間中の最高値を記録した。EU各国で27日から新型コロナウイルスのワクチン接種が始まっている。
ポンドドルは1.34台後半での取引。1.35台後半で揉み合ったあと、1.3530-40レベルを下回ると一気に1.3480台へと下落している。ポンド円も140円台割れから139.60台へと下押し。この日は根強いユーロ買い・ポンド売りのフローが持ち込まれている。先週までのポンド買いポジションに調整が入る面が指摘される。この日は英国がボクシングデー振り替え休日となっており、流動性が戻ってきていない。また、一部には大枠合意となった貿易交渉だが、サービス部門、特に金融サービスについては交渉が継続しているとの声もあった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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