「ドル/円、雇用統計への不安で上値重い」 外為トゥデイ 2020年8月6日号
目次
▼5日(水)の為替相場
(1):NY金 史上最高値更新
(2):米ADP悪い結果 雇用統計に懸念広がる
(3):米ISM非製造業 新規受注が過去最高
5日(水)の為替相場
期間:5日(水)午前6時10分~6日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):NY金 史上最高値更新
欧州株の上昇を受けてクロス円が上昇。ユーロ、豪ドル、ポンドに対して円が売られると同時に、これらの通貨に対してドルも下落したため、ドル/円は膠着。NY金先物が1オンス=2050ドルを超えて史上最高値を更新した事もドルの重しとなった。
(2):米ADP悪い結果 雇用統計に懸念広がる
米7月ADP全国雇用者数は16.7万人増に留まり、市場予想(120.0万人増)を大幅に下回った。これを受けて7日の米7月雇用統計も低調な結果になるとの懸念が広がり、ドル/円は弱含んだ。その後、米6月貿易収支は507億ドルの赤字(予想:502億ドルの赤字)となった事が発表された。
(3):米ISM非製造業 新規受注が過去最高
米7月ISM非製造業景況指数は58.1と市場予想(55.0)を上回り前月(57.1)から予想外の上昇となった。構成指数の新規受注が統計開始以来の高水準となった事が寄与した。一方、雇用指数は前月から小幅に低下した。これを受けてドルを買い戻す動きとなり、ドル/円は反発。クロス円はストレートドルの下落が重しとなり上値が重くなった。
5日(水)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
上値の重い展開
昨日のドル/円は終値ベースで約0.1%下落。NY市場序盤、米7月ADP全国雇用者数が前月比16.7万人増に留まり、市場予想の120.0万人増を大幅に下回ると105.32円前後まで下落した。その後、米7月ISM非製造業景況指数が58.1と、低下予想に反して上昇(前回:57.1、予想:55.0)すると105円台半ばへと持ちなおしたが、前日終値は超えられなかった。
米7月ADP全国雇用者数の結果を踏まえ、明日7日の米7月雇用統計も低調な結果になるとの不安がドルの重しになると見られ、ドル/円は本日も上値の重い展開となりそうだ。なお昨日は、米7月ISM非製造業景況指数の内訳の雇用指数も42.1と前月(43.1)から悪化した。本日の米新規失業保険申請件数の結果も注目されよう。
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