ドル円108円近辺、欧州株動向にらんで神経質=ロンドン為替概況
ドル円108円近辺、欧州株動向にらんで神経質=ロンドン為替概況
30日のロンドン市場は、神経質なな動きになっている。ドル円は108円台前半に上昇したあと、欧州株の下落とともに反落、107.50近辺まで下押しされた。その後は、株の下げ渋りとともに108円近辺へと買い戻されている。小池都知事の会見が午後8時に開催と報じられたことで、厳しい制限措置が警戒されたが、現時点では夜のナイトクラブやライブなどへの参加を手控えるよう要請するにとどまっている。全般的にはきょうはドル売りが一服しており、ユーロドルは1.1050割れと反落。ポンドドルは一時1.2320近辺まで軟化した。ユーロ円は119円台での上下動、ポンド円は133円近辺から134円近辺での振幅。ポンドは対ユーロで売りが先行したが、その後は買い戻された。カナダドルは原油安を受けて軟調。1.40台半ばから1.41台半ばへと上昇しており、対G7通貨で独歩安となっている。
ドル円は108円近辺での取引。東京市場で107.12レベルの安値をつけたあとはロンドン朝方にかけて買い戻され、108.25レベルの高値をつけた。その後はレンジ内での振幅。欧州株安とともに107.50近辺まで下げたあとは再び108円近辺へと買い戻しが入っている。日本時間午後8時に小池都知事の会見予定と報じられると、一時警戒感がみられたが、会見では4月12日まで3蜜を避ける行動を要請としており、想定内の対応にとどまった。岸田自民政調会長は、自民の経済対策提言原案は財政支出20兆円、事業規模60兆円とした。欧州株は引き続き軟調も、米株先物はプラスに転じる場面があるなど方向性はまちまち。
ユーロドルは1.10台半ばでの取引。東京市場でじり安となった流れを受けて、ロンドン市場でも上値が重い。1.11台では売りが出ており、ロンドン中盤にかけて1.1046レベルまで下押しされている。ユーロ円は119円台での上下動。朝方に119.85近辺まで買われたあと119.10近辺まで下落。その後はレンジ内での揉み合い。スペインでの新型コロナ感染拡大は続いているが、一日の死者増加は812人とやや鈍化した。独政府経済顧問は2020年上半期のリセッションは不可避とした。メインシナリオでは夏以降は経済状況が正常化に向かうとしており、今年は2.8%のマイナス成長、来年は3.7%のプラス成長とシミュレーションしていた。
ポンドドルは1.24台前半での取引。序盤に1.2318レベルまで下押しも、その後は1.2440近辺へと反発している。方向感に欠ける取引となっている。ポンド円は133円近辺まで下落したあと、134.40近辺に高値を伸ばしている。対ユーロでのポンド買いフローが優勢となっている。この日は目立った材料はないが、チャールズ英皇太子が新型コロナ感染から回復したとの報道が明るい材料だった。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。