ドル全面安の動き、ドルのひっ迫感後退などが材料に=NY為替概況
25日のNY市場はドル安が優勢な展開となった。ドル円は午後に109円21銭を付ける動きに。米新規失業保険申請件数が、予想を超え、これまでの過去最大件数もはるかに超える328.3万件となったことなどがドル売りを誘った。
また、FRBによる潤沢な資金供給からドルのひっ迫感がかなり後退していることも、ドル売りの動きにつながっている。ドル円は東京市場からの下げ基調がNY夕方まで続く格好に。ロンドン市場で110円を割り込んでからは110円超えの買いに慎重で、NY昼前に110円台に乗せた場面でも、大台超えからの買いには慎重な動きが見られた。
ユーロドルは1.1050超えまで一時上値(ユーロ高ドル安)が見られた。ECBによるOMT発動への動きが、ユーロへの安心感に。ドル安の流れをまともに受ける形で、東京朝の1.08台から上昇した。
本日の金融政策会合(MPC)で、政策金利、資産買い入れ枠共に据え置きとなったポンドは、対ドルを中心に買いが優勢。ドル全面高に加えてポンドでも買いが出ていた。今月に入っての2回の利下げ、量的緩和再開、中小企業向け融資の促進など、やるべきことをこなした後の定例会合ということだが、FRBやECBが無制限での国債購入を志向する中で、追加緩和との期待感も一部で出ていた。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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