米中協議懸念がドル売り円買いに=ロンドン為替概況
ドル円は東京市場での上げを打ち消し、さらに昨日の安値を割り込んで108円70銭台まで売り込まれる展開となった。トランプ大統領が米中通商協議について期限を設定しない姿勢を示し、米中協議合意までの長期化が懸念される状況となったことが市場の警戒感を誘った。
東京市場朝から昼過ぎにかけて上昇が目立ったドル円は、その後ドルの買い戻しが一服した流れを受けて、ロンドン市場朝から若干頭の重い展開。109円割れを試すなどドル売り円買いの動きが優勢なったところでトランプ大統領の米中通商協議に対する発言が報じられて、一気にドル売りが進行。いったんは108円80銭台で下値進行が止められるも、戻りが鈍く、再び売りが出て下値を広げる展開に。
そのためだったのはポンドとランド。
ポンドドルは直近世論調査で保守党の支持率が上昇したことが報じられポンド高に。今週に入って労働党の支持率回復報道が目立っていた分、材料視された格好。
南アランドは第3四半期GDPが予想を大きく超えて減速を示し、前期比年率で-0.6%まで崩れたことがランド売りにつながった。電力不足、財政難などが南ア経済に重くのしかかっている状況が印象付けられている。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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