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【これからの見通し】英中銀に注目、緩和競争に乗れるのか

為替 

 昨日の米FOMCでは政策金利が据え置かれたが、今後の利下げが示唆されたことで市場はドル安・株高の動きを強めた。次回7月会合では0.5%利下げを織り込む状況となってきている。トランプ大統領からはパウエルFRB議長の去就を含めた圧力がかけられており、米金融当局はハト派方向への傾斜を強めることが想定される。

 今週はドラギECB総裁がECBフォーラムで追加緩和について言及しており、ユーロ相場が軟化する場面があった。しかし、昨日の米FOMCでユーロドルは買い戻しが広がっており、シーソーのような相場展開となっている。

 株式市場は各国中銀の緩和姿勢を好感して大幅高となっている。ドル円は107円台半ばへと下落しているが、日経平均も128円高と上昇して取引を終えた。

 ただ、為替相場の読みは複雑なものとなりそうだ。各国中銀の緩和姿勢の強弱によって通貨安のスピードには差がつくこととなろう。きょうは日銀と英中銀の金融政策発表だが、日銀はすでにマイナス金利政策をとっており、今後の一段の追加余地は限られているとみられる。ドル円ではドル売り圧力が前面に押し出されやすく、株高地合いでもクロス円を含めて円高となっている。

 この後の海外市場では英中銀の金融政策が発表される。今回は据え置きの見方が大勢。四半期インフレ報告やカーニー総裁会見の予定はなく、議事録の公表にとどまる。英中銀は保守党党首選でジョンソン氏の優勢をどのようにとらえるのか。英中銀議事録で今後の金融政策へのヒントが得られない場合には、一時的なポンド買いの反応も予想されよう。

 ただ、注意したいのがカーニー英中銀総裁のマンションハウス演説の文書公表が予定されていること。日本時間21日午前1時に予定されている。カーニー総裁に先立ってハモンド英財務相の文書が公表されたが、合意なき離脱のリスクを強く警告する内容となっていた。カーニー総裁の演説でも合意なき離脱のケースについて言及される可能性があろう。輸入インフレと景気鈍化のバランスをどのようにみているのか。これまでは秩序だった離脱を前提に、次のアクションは利上げとの見通しが示されることが多かったが、今回の演説文書で各国中銀の緩和競争に乗ることができるのか。注目のイベントに。

 このあとのロンドン・欧州市場では、英中銀金融政策発表のほかに英小売売上高(5月)、ECB月例報告、ユーロ圏消費者信頼感・速報値(6月)の発表も予定されている。レーンECB理事、デギンドスECB副総裁などの講演が予定されている。NY市場では、新規失業保険申請件数(15日までの週)、フィラデルフィア連銀景況指数(6月)、経常収支(第1四半期)、景気先行指数(5月)など一連の米経済指標が発表される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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