ドル円、158円台半ば 米株式市場が落ち着く 強い米雇用統計も反応鈍い=NY為替概況
ドル円、158円台半ば 米株式市場が落ち着く 強い米雇用統計も反応鈍い=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドルの買い戻しが優勢となる中、ドル円は158円台半ばに上昇。本日は米株式市場も落ち着きを取り戻し、ドル円の下値をサポートした。
本日は10月の米雇用統計が発表されたが、強い内容となった。非農業部門雇用者数(NFP)は16.5万人増と予想を大きく上回り、失業率も労働参加率の上昇にもかかわらず、4.1%に低下していた。平均時給も予想を上回った。ただ、数字の割には市場の反応は鈍かった印象。
前日の米株式市場の急落で低下していたFRBの利上げ期待は上昇しているものの、市場の見方は先日のFOMC後から大きくは変わっていない。投資家は、米経済指標よりも米株式市場の動向に神経を集中させているようだ。今週はデータセンターなどAIを巡る不透明感が強まり、市場はリスク回避の雰囲気を強めた。安全資産の地位を復活させている円は、リスク回避の円高が見られている。ただ、ドル円は総じて水準に変化はない。
一部からは、ドルと円の方向感が同じことから、ドル円は160円手前の200日線付近での推移が当面続くのではとの観測も出ている。一方、来週も不安定な展開が続くようであれば、円高が強まり、ドル円は155円付近までの下げも視野に入るとの指摘も出ていた。
ユーロドルは1.11ドル台半ばに下落。前日まではリバウンド相場の兆候も見られていたが、本日の下げで再び21日線を下回っており、下値模索の雰囲気も出ている。一方、ユーロ円は176円台半ばでの推移。こちらも21日線を下抜けており、早期に回復できるか注目される。
本日はECBチーフエコノミストのレーン理事の発言が伝わっていたが、年内最後の12月の理事会までに発表される全てのデータを精査する考えを示した。ECBは10月の理事会で据え置きを決定したが、12月の追加利上げを示唆した。ユーロ圏の10月のインフレは目標2%の2倍に加速した。一方、第3四半期のユーロ圏GDPは0.4%と堅調。
レーン理事は「理事らは、今から12月までの情報を集め、12月にどうするかを判断しようということになった」と述べた。「エネルギーショックは他の分野にも波及するものの、金融政策は、その波及を確実に抑制することを目指すべきだ」とも語っていた。
ポンドドルも売りが強まり、1.33ドル台半ばまで急落。本日の下げで200日線と100日線をブレイクしており、1.3340ドル付近に来ている21日線に一時接近した。一方、ポンド円ンも100日線と200日線をブレイクし、下放れる動きも見られており、来週以降の動きが警戒される。
前日の英金融政策委員会(MPC)は約3年ぶりの利上げを実施したが、市場の予想以上にタカ派な利上げとなった。インフレ見通しが厳しいことに加え、英経済が底堅く推移しており、労働市場にも改善の兆しが見られることから、英中銀は今後数カ月間に追加利上げを実施する可能性が高いと見られている。
最大の不確実性は、次回利上げの時期。来年の2月が有力視されているが、12月の利上げ確率も55%程度で織り込まれている。英中銀の声明では、エネルギー価格が高止まりした場合、12月にも追加利上げを実施する可能性が明確に示されていた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。