次期ECB総裁候補、推薦はクノット氏とデコス氏の2名に 来週から検討
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のピエラカキス議長(ギリシャ財務相)は6日、2027年2月に退任予定のラガルドECB総裁の後任候補として、オランダ中銀前総裁のクノット氏と、スペイン中銀前総裁で国際決済銀行(BIS)総支配人のデコス氏の2名を推薦したと発表した。推薦期限までに他の立候補はなく、次期総裁選出は両氏を軸に絞り込まれる見通し。
ユーログループは来週9日の会合で両氏を評価するが、最終決定は13日の非公式首脳会議および26-27日の特別首脳会議を経て、欧州各国の首脳が下す。ただし、過去の選出経緯と同様に政治的な駆け引きが本格化すれば、終盤で予想外の対立候補が浮上する可能性も排除できない。
今回の総裁人事は、ECB発足以来25年超の歴史において最大級の組織刷新の一環となる。ECBでは27年1月にシュナーベル理事が任期途中で退任し、5月にはチーフエコノミストのレーン理事も8年の任期満了を迎え、主要ポストを巡る包括的な抱き合わせ交渉も進行中となっている。
また、クノット氏が就任した場合には、同じオランダ出身のエルダーソン理事が退任を余儀なくされるため、派生する人事調整も焦点となる。
焦点は域内大国であるドイツとフランスの意向。フランスはベナシーケレ仏銀副総裁やブーン前OECDチーフエコノミストらを擁し、チーフエコノミスト職の獲得を狙う。一方のドイツもメルツ首相のもと、シュナーベル氏の後任としてエイドリアン氏(IMF出身)やマウデラー独連銀副総裁らの調整を進める。副総裁ポストを失ったスペインも含め、自国枠の確保をかけた主導権争いが過熱している。
インフレが2%目標の2倍に高止まりし、フランスの財政不安など難題が山積する中、欧州金融の舵取りを担う新体制の決定に市場の注目が集まる。
執筆者 : MINKABU PRESS
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