【これからの見通し】有事ドル買いは一服、原油急反落で株式も堅調 当面は円売り優勢か
【これからの見通し】有事ドル買いは一服、原油急反落で株式も堅調 当面は円売り優勢か
中東有事が市場のテーマとなるなかで、有事のドル買いは一服している。原油相場が急反落したことで、市場は深刻なインフレ警戒を緩和させているもよう。株式市場は世界的に堅調さを取り戻している。
中東情勢は圧倒的な軍事力の差で米国・イスラエルがイランを制している。しかし、世界の原油の2割が輸送されるホルムズ海峡ではまだ火種が絶えない。現時点では、イランが機雷を敷設した模様。米国側はこれを撤去しなければ20倍の攻撃を仕掛けると圧力をかけている。
ただ、原油相場は一時のパニック相場からは収束している。G7が原油備蓄を共同放出する話し合いが行われる運びとなっており、本日中に結論がでるのかどうかが焦点となる。これがまとまれば、原油相場急騰のリスクはいったん収まるとみられている。
為替市場は総じて円安とドル安が優勢になっている。上記のような不確実性はあるが、再び不測の事態が発生しなければ、当面は相場動向は安定するものとみられる。
ただ、金融市場ではインフレ長期化を警戒して、各国中銀が年内に利上げを実施する可能性が高まってきている。特に、豪州ではハウザー豪中銀副総裁のタカ派発言で年内利上げ観測が一段と高まっており、為替市場では金利差の観点から豪ドルに買い圧力が広がっている。ECBは現時点では静観しているが、インフレの高まりを監視する姿勢が示されている。慎重な対応が求められるところだ。
この後の海外市場ではインフレ指標が注目される。ドイツ消費者物価指数(確報)(2月)、米消費者物価指数(CPI)(2月)などの発表が予定されている。注目の米CPIは前月比+0.3%(前回+0.2%)、前年比+2.4%(前回+2.4%)、コア前年比+2.4%(前回+2.4%)と予想されている。現時点の予想では、インフレ加速の兆しは見られていない。仮に上振れするようだと、米債利回りの上昇とともにドル買い反応が広がることが想定される。その他の指標発表は、米MBA住宅ローン申請指数(02/28 - 03/06)、ブラジル小売売上高(1月)などで、市場注目度は比較的低い。
発言イベント関連では、トランプ米大統領の不規則発言に最大の注意が必要だ。その他には、デギンドスECB副総裁、ブリーデン英中銀副総裁、シュナーベルECB理事、ボウマンFRB副議長などの講演やイベント出席、米週間石油在庫統計、米10年債入札(390億ドル)、OPEC月報などが予定されている。原油関連の報道にも注目が集まりそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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