【本日の見通し】FOMCにらむ展開、流れはドル高円安方向か
【本日の見通し】FOMCにらむ展開、流れはドル高円安方向か
海外市場でドル円は156円95銭まで上値を伸ばした。10日午前0時に発表された9月と10月の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数がともに760万件台と高水準となったことで、米雇用市場への警戒感が一服し、ドル買いにつながった。もっとも10月の解雇率が昨年9月以来の1.2%まで上昇するなど、厳しい状況も見られている。
この後もドル買い円売りの流れが継続するとみられるが、今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)次第の面が大きい。11日午前4時に発表される米FOMCは0.25%の利下げを88%程度織り込んでいる。大方の予想通りに利下げが実施された場合、パウエル議長の会見と、今回発表される回に当たっているFOMCメンバーによる経済見通し(SEP)次第となっている。
パウエル議長は前回同様に追加利下げに慎重な姿勢を維持する可能性が高いとみられる。
SEPは、特に注目されるドットプロットでの2026年末時点での政策金利見通しに注意。前回は3.25-3.50%が予想中央値となっていた。今回利下げを実施した場合、来年1回の利下げとなる。金利市場は3.00-3.25%が中央値となっており、どこまで下方修正があるかが注目される。3.00-3.25%以下の見通しが強かった場合、ドル売りが優勢となる。
昨日はクロス円もしっかり。根強い円安の思惑が広がっている。ユーロ円は一時182円台後半を一時付けた。高値警戒感があるものの、堅調な動きが継続している。183円トライの意識が強いが、FOMCまでは積極的な動きになりにくい。ポンド円は208円90銭台まで上昇。心理的な節目である210円が迫ってきている。FOMC後のドル円の動き次第ではトライの可能性がある。
ユーロドルは1.16台での推移。FOMCまではもみ合いが続きそう。ポンドドルは1.3300前後での推移。やや上値が重い展開となりそう。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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