【これからの見通し】ドル買い・円売りが継続するか、きょうは一連の米金融当局者発言に注目
【これからの見通し】ドル買い・円売りが継続するか、きょうは一連の米金融当局者発言に注目
今週はドル高と円安が進行している。ドル円は先週末の147円台から足元では153円付近に上昇している。クロス円も円安の動きに上伸しており、ユーロ円は連日の過去最高値更新となっている。いわゆる高市トレードで日米金利差が維持されるとの見方が広がっている。これが投資家にとっては円キャリー取引の良い環境を提供しているようだ。
本日も米政府機関閉鎖の影響で米経済指標は発表されない見込み。新規失業保険申請件数は2週連続で発表が延期される。この後の海外市場では、トルコ鉱工業生産指数(8月)、南アフリカ製造業生産高(8月)、メキシコ消費者物価指数(CPI)(9月)などの発表が予定されているが、全体相場への影響はほとんどない見込みだ。
きょうは一連の金融当局者発言に注目したい。英欧ではビルロワドガロー仏中銀総裁、マン英中銀委員、エスクリバ・スペイン中銀総裁などの講演や議会証言、イベント参加などが予定されている。また、ECB議事録(9月10日-11日開催分)の公表も予定されている。
米金融当局者のイベントや講演も相次ぐ予定。パウエルFRB議長がFRB主催会議開会で挨拶する。ただ、事前収録したものが公表される形となっており、質疑応答は予定されていない。続いてボウマンFRB副議長が登壇し、ベッセント米財務長官との対談が行われる。利下げを標榜してきた両氏の発言内容が注目されよう。 バーFRB理事は米経済見通しについて講演を行う。質疑応答の予定もあり、これも市場に注目されそうだ。 また、バーFRB理事はカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁とともにイベントに出席する。そして、ボウマンFRB副議長がFRB主催会議の閉会挨拶で締めることとなる。
円安とともにドル高が進行する中で、ハト派と目されるボウマンFRB副議長を中心とした発言内容を確認しておきたい。急速なドル高の動きに短期調整が入るきっかけとなる可能性もあろう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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