【これからの見通し】盛り上がる日経平均に円安の動きも、米CPI控えて調整か
【これからの見通し】盛り上がる日経平均に円安の動きも、米CPI控えて調整か
きょうは日経平均が最高値を更新している。米関税に関する楽観的な動きが背景。日本政府は米国政府に合意修正を行うことをのませている。また、米中は関税一時停止措置をさらに90日間延長することとしている。
為替市場では、株式市場のリスク選好の動きを横目に、緩やかな円売りの動きを示している。ドル円は148円台乗せの動き。クロス円もじり高となっている。ただ、豪中銀の利下げ発表後に豪ドル売り反応が広がったことから、豪ドル円が売られ、円安の矛先も鈍ってきている。ポンド円は先ほど発表された英雇用統計の内容が強かったことで買われているが、その他クロス円には買いは波及していない。
この後の海外市場では、注目イベントである米消費者物価指数(CPI)(7月)が発表される。市場予想は前年比+2.8%(前回+2.7%)、コア前年比+3.0%(前回+2.9%)、前月比+0.2%(前回+0.3%)、コア前月比+0.3%(前回+0.2%)となっている。おおむね前回から小幅に上昇する見込みとなっており、根強いインフレ圧力が示されることが想定されている。
この後の海外市場では米CPI待ちのムードが広がりそうだ。発表を控えて東京市場での円安の流れに調整が入りやすいタイミングとなる。ロンドン・欧州市場前半にはドイツZEW景況感指数(8月)が発表される。市場予想は39.5と前回の52.7から大幅に低下する見込み。米国とEUとの15%関税合意が輸出産業に打撃を与えることが懸念されている。ただ、米CPI前の発表とあって、市場反応は一時的にとどまりそうだ。
発言イベント関連では、米CPI発表後に、バーキン・リッチモンド連銀総裁、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁などがイベントや会議に出席する予定。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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