ドルの反発は限定的との見方=NY為替
その後、ドル円は148円台半ばでの推移が続いている。この日の米経済指標が強い内容となったことで、ドル高が優勢となり、ドル円も一時149円台に上昇した。しかし、その水準では戻り待ちの売りも多数控えているようで、伸び悩む展開が見られている。
FRBの早期利下げ期待の後退もあって、ドルは7月に入って反転の動きを強めている。ただ、直近のドル反発は一時的なものに留まるとの見方は少なくない。ストラテジストによると、今回のドル反発はテクニカル要因による調整が主因で、出遅れたドルの反発が第3四半期初めに進行しているイメージだという。ドルへの明確な強気材料は見当たらないとも述べている。
6月の米消費者物価指数(CPI)も、中期的な見通しに影響を与える内容ではなかったと指摘。一方、パウエル議長の早期退任観測が再燃したことで、ドルに対する弱気な見方が、景気循環的および構造的な両面から再び強まっているという。
2026年にかけてFRBがより利下げに前向きな路線を取る可能性が高まることが予想されており、加えてFRBの独立性に対する懸念も浮上し始めている。ECBが、利下げサイクルの終盤に差し掛かっていることもドルの先行きに影を落としているとも付け加えた。
USD/JPY 148.49 EUR/USD 1.1600 GBP/USD 1.3418
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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