対EU関税の延期受けた円売り・ドル売りは一巡、英米市場休場で=ロンドン為替概況
対EU関税の延期受けた円売り・ドル売りは一巡、英米市場休場で=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、円売り・ドル売りが一巡している。週明け東京早朝には円売りが強まった。米国が対EU50%関税発動期限を6月1日から7月9日に延長したことに反応した。その後次第にドル売りの動きも強まった経緯がある。ドル円は143円台乗せまで買われたあと、142.20台まで下押しされた。しかし、東京午後には買戻しの流れに転じており、ロンドン序盤には143円近くまで反発している。その後は142円台後半に高止まり。欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移しており、貿易摩擦が緩和されることが期待されている。ユーロ円は東京早朝の161.80付近を安値に買われ、ロンドン序盤には163円手前水準まで上伸した。その後は162円台後半で上昇一服。ユーロドルは東京時間に1.1360付近から1.1420付近へと上昇したあと、ロンドン時間には1.1380付近へと押し戻されている。ドル指数は東京午前に先週末から一段とドル安が進行したあとは、下げ渋りとなっている。ロンドン市場と米国市場が休場となるなかで、一段のドル安の動きは一服。株式市場はひと安心しているものの、為替市場の値動きは神経質に振れており、トランプ関税関連の動きに振り回された感が強い。7月9日に向けて引き続き不安定な相場が続きそうだ。
ドル円は142円台後半での取引。東京朝方に143.08近辺まで買われたあとは、売りに転換。東京昼前には142.23近辺に安値を広げた。しかし、売りも続かず。東京午後からロンドン序盤に欠けて買戻しが続き、143円手前水準まで上昇している。米国が対EU50%関税発動の期限を6月1日から7月9日に延長したことをめぐって神経質な振幅を見せている。ただ、ロンドン市場とともにこのあとのNY市場も休場となることから、値動きは一時的に落ち着きそうだ。
ユーロドルは1.13台後半での取引。東京朝方の1.1359近辺を安値に、東京昼にかけて1.1419近辺まで上昇。その後は1.14台で揉み合いとなったあと、ロンドン時間には反落。1.1380付近へと押し戻されている。ユーロ円は堅調な足取り。東京朝方には円安の動きが強まり、161.78近辺を安値に162.60台へと上伸。その後も高止まりが続き、ロンドン時間にかけてはユーロ買いとともに高値を162.98近辺に伸ばした。その後は上昇一服、162円台後半で推移している。対ポンドではややユーロ高の動きも値幅は限定的。シムカス・リトアニア中銀総裁は、6月に追加利下げの余地あり、との認識を示していた。
ポンドドルは1.35台後半での取引。東京早朝の1.3509近辺を安値に東京昼にかけて1.3593近辺まで買われた。その後は高止まりから次第に上値が重くなっている。ただ、1.3550台ではサポートされている。ポンド円はユーロ円とともに買いが継続。東京早朝の192.50近辺を安値にロンドン序盤にかけて高値を194.04近辺まで伸ばした。その後も193円台後半に高止まりしている。ユーロポンドは0.8390から0.8411までのレンジで売買が交錯も、ややポンドの上値が重い値動き。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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