植田日銀総裁「ハト派」発言で円全面安、ドル円150.40円台まで上昇
植田日銀総裁「ハト派」発言で円全面安、ドル円150.40円台まで上昇
植田日銀総裁の国会発言は追加利上げ観測を強めるような「タカ派」ではなく「ハト派」だ。植田総裁のハト派発言で円全面安、ドル円は150.40円台まで上昇。豪州月次CPIの伸び鈍化を受け、豪ドル円は一時94.20円台まで下落したが、その後は94.90円台まで上昇している。
植田日銀総裁は、足元の消費者物価は上昇しておりインフレの状態にある。経済物価見通しが実現していけば引き続き金利を引き上げると述べた一方で、基調的物価上昇率はまだ少し2%を下回っており、コメ含む食料品価格の上昇も落ち着いてくるとの認識を示し、通商政策を巡り不確実性が高まっていると指摘した。
トランプ米大統領は相互関税について「相互的よりは寛大なものになるだろう、相互的とすれば人々にとって非常に厳しいものになる」とコメント。トランプ関税懸念がやや緩和しておりドルも下落している。ただ、それより前に、トランプ米大統領が「数週間以内」に銅の輸入関税を実施する可能性があるとブルームバーグが報じた。当初予定していたよりも早くなる見通しで、同報道を受け一時ドル買いが進んだ。
きょうの東京時間では日銀総裁発言とトランプ関税報道が伝わっているが、値動きは限定的にとどまっている。4月2日のトランプ相互関税日までは不安定な相場か。

執筆者 : MINKABU PRESS
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