ユーロ高やドル安の動きは根強い ユーロドル一時1.09台 円高は一服=ロンドン為替概況
ユーロ高やドル安の動きは根強い ユーロドル一時1.09台 円高は一服=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ユーロ買いが優勢。ユーロは対ドル、対円、対ポンドなど主要通貨に対して買われている。ドイツ緑の党の共同代表ブラントナー氏が防衛費に関して「緑の党は交渉の用意がある」と述べたことが背景。独債利回り上昇とともにユーロが買われている。対ドルでは1.09台に乗せる場面があった。対円は161円手前まで買われ、対ポンドでも0.84台半ばへと買われた。ポンドも対ドルや対円では堅調で、ポンドドルは1.29台前半、ポンド円は191円付近へと高値を伸ばしている。東京午前に見られた円高の動きは一服している。ドル円は147円台後半へと下げ渋っている。前日はトランプ米大統領が米景気後退について否定しきれなかったことが株式の急落を招いた。今日の米株先物は下げ一服となっているが反発力は限定的。欧州株は独DAX指数が上昇しているが、上げ幅を縮小してきている。英仏株はマイナス圏で推移している。レーン・フィンランド中銀総裁は「米国の関税措置により、今年と来年に世界生産が0.5%以上減少する可能性」と指摘しており、景気先行きに対する警戒感がみられた。不確実性が高い状況下でECBは金利に関して「完全な行動の自由を維持する」とも述べていた。足元では英物価連動債に高い需要が見られ、ポンドは対ユーロで値を戻している。このあとのNY市場では米求人件数が注目される。
ドル円は147円台後半での取引。東京午前に146.54近辺と年初来安値を広げたが、その後は買い戻されている。ロンドン朝方に不安定に売買が交錯する場面があったが、その後は米債利回り上昇とともにドル円も147.70付近と高値を伸ばしてきている。
ユーロドルは1.09付近での取引。東京早朝の1.0830近辺を安値に1.08台半ばへと底堅い推移となっていた。ロンドン早朝にドイツ緑の党の共同代表ブラントナー氏が「緑の党は交渉の用意がある」と発言すると一気にユーロ買いが強まった。ロンドン序盤には1.0921近辺に高値を伸ばした。ユーロ円は東京午前の158.98近辺を安値に、その後は堅調な足取りを示している。ロンドン序盤には161円手前まで高値を伸ばした。対ポンドでもユーロ買いが先行したが、足元では値を戻している。レーン・フィンランド中銀総裁は、不確実性が高い状況下でECBは金利に関して「完全な行動の自由を維持する」としており、利下げの可能性があることも示唆していた。
ポンドドルは1.29台前半での取引。東京朝方の1.2873近辺を安値に、ロンドン朝方にはユーロドルとともに上伸。一時1.2942近辺に高値を更新した。ポンド円は東京午前の188.80近辺を安値に買われ、足元では191円付近まで上昇している。ユーロポンドは0.8404から0.8445レンジで上に往って来い。英物価連動債に高い需要が見られ、ポンドが持ち直している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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