ドル円は157円台前半 円キャリー取引への期待も再浮上=NY為替
NY時間の中盤に入ってドル円は157円台前半で落ち着いている。クリスマス週に入って動意薄の展開も想定される中、ドル円は底堅い展開が続いている。ドル高への期待が根強いことはもちろんのこと、円キャリー取引復活への期待も再浮上しているようだ。先週の日米の金融政策の違いがそれを決定付けている。FRBはタカ派な利下げ姿勢に鮮明にシフトしたのに対して、日銀は予想外にハト派な利上げ姿勢に転じている。以前は1月利上げが有力視されていたが、決定会合を経て3月に期待が後退している状況。
ファンド勢も会合を前に円安の方向にポジションを傾けていたようで、米商品先物取引委員会(CFTC)が先週発表した最新データでは、17日までの1週間にレバレッジファンドの円の売り越しが円キャリー取引の巻き戻しが世界の為替市場を混乱させた7月末以来の大きさとなっていた。さらにそれは増しているものと推測される。
160円が再び視野に入る中で、一部からは日本の財務省の介入警戒感も高まりそうだが、来年からのトランプ政権がバイデン政権のように為替介入を許容するかは未知数。
USD/JPY 157.17 EUR/JPY 163.46
GBP/JPY 196.85 AUD/JPY 98.16
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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