米PPIは予想上回るもドル売りの反応 ただ、反応は一時的=NY為替序盤
きょうのNY為替市場、先ほど発表の11月の米生産者物価指数(PPI)を受けて、為替市場はドル売りの反応を見せていた。PPI自体は予想を上回る内容で食品価格の上昇が影響したが、米国債利回りは低下するなどやや意外な反応を見せていた。航空運賃が2.1%下落し、医療サービスは概ね変化がなかったことから、FRBが参照している来週のPCEデフレータに若干の下方修正が加えられる可能性があるとの見解も聞かれた。同時刻に発表になった新規失業保険申請件数が予想を大幅に上回ったことも、この反応につながった可能性もありそうだ。
来週のFOMCでの利下げ期待にも変化がない。CMEが公表しているフェドウォッチでも98%の確率で0.25%ポイントの利下げを見込んでいる。
ただ、前日の米消費者物価指数(CPI)とあわせて、依然インフレの兆候は残っており、来年初頭の金利据え置き観測も台頭している。動きが一巡するとドルは買い戻しが出ている格好。
ドル円は一旦152円を割り込む動きを見せていたが、152円台に戻す展開。今月の日銀決定会合での利上げ期待が後退しており、1月との見方にシフトしている。一部からは3月との声も浮上し始めているようだ。1月の決定会合はトランプ次期大統領の就任式後で、就任と同時に関税引き上げが発表される可能性があるとも見られている。
なお、オプション市場では円高を見込む動きがやや後退。
日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。
12日(木)
152.70 (11.5億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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