ドル円、154円台を試す動き 円キャリー取引拡大の声も=NY為替
きょうの為替市場はドルの買い戻しが強まり、ドル円も154円台を試す動きが見られている。先週は米大統領選でのトランプ氏が勝利したことで、トランプトレードであるドル買いが瞬間的に出ていたが、材料出尽くし感から、トランプ氏勝利を見込んで事前に積み上げていたドルロングの解消も出ていた。しかし、基本的にはトランプ政権誕生でドル高を見込む動きは根強く、週明けのきょうはドル買いが優勢となっている。目先は155円を突破し、155-160円のゾーンにレベルシフトできるか注目される。
FRBは先週のFOMCで予想通りに利下げを実施したものの、この先についてはオープンな姿勢を滲ませていた。市場の利下げ期待も後退しており、12月の利下げ期待は65%程度に低下している。1週間前までは80%程度に高めていた。
FRBの利下げ期待の交代もドルをサポートしている一方、円についても日銀の利上げ期待がかつてほど高まってはいない。年内12月の決定会合での利上げ期待も後退しており、次は1月との見方を有力視しているようだ。
これを受けて一部からは、円キャリー取引が拡大する方向に向かっているとの指摘が出ている。
USD/JPY 153.85 EUR/JPY 163.74
GBP/JPY 197.93 AUD/JPY 101.11
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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