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為替相場まとめ10月7日から10月11日の週

為替 

 7日からの週は、10月に入ってからのドル高の流れが継続している。主に米金融政策への思惑で動いている。直近米FOMCでは50bp利下げは予防的な措置であり、今後は通常ペースの25bp利下げを続けることが示唆された。今週の米FOMC議事録でも数名の25bp利下げ主張メンバーがいたことが判明している。また、先週末の米雇用統計が予想外の強さを示したことが、市場での大幅利下げ観測を霧散させた。足元では次回FOMCでの25bp利下げが大勢となっており、わずかに据え置き観測がある状況。木曜日の米消費者物価指数と新規失業保険申請件数ではインフレがやや予想を上回ったものの、失業保険申請が大幅増となりドル売り反応を誘った。しかし、ドル売りの動きは限定的にとどまり、ドル高の流れは維持された。その他材料としては、ドイツの今年のマイナス成長見通しがドイツ政府から確認されており、ユーロ圏経済の停滞が示された。来週のECB理事会を控えて多くのメンバーから10月利下げの可能性が示唆されている。ポンドも先週のベイリー英中銀総裁のハト派発言の影響が残り、上値重く推移した。石破政権が発足し、日銀総裁とともに早期利上げの可能性が否定されている。この週の日銀当局者発言からも利上げを急がない姿勢が確認された。ドル円は150円の節目に接近する場面があり、市場には政府・日銀からの円安けん制を気にする動きもあったようだ。中国市場は不安定な動き。国慶節前に発表された一連の景気刺激策を受けて上海・香港株は急伸を続けたが、今週はその動きが一服。今週末12日と週明け14日に今後の財政政策に関する当局のブリーフィングが行われる予定。市場では期待とともに警戒感も広がった。


(7日)
 東京市場では、ドル円の上昇が一服。朝方には先週末の強い米雇用統計結果を受けたドル買いの流れが続き、8月16日以来の高値となる149.13近辺に高値を伸ばした。しかし、三村財務官が為替相場の動向を緊張感を持って注視していくと発言すると伸び悩み、一転して148.22近辺まで下落した。ただ、下値は限定的で、午後は148円台半ばを中心に小動きとなった。クロス円もおおむね軟化。ユーロ円は朝方に163円台半ばまで上昇。昼頃にかけて伸び悩み162.70付近まで下落したあと、午後は安値圏での揉み合いとなった。ポンド円は朝方の高値195.63付近から1円以上の円高水準となる194円台半ばまで下落した。ユーロドルは1.09台後半で小幅な値動きにとどまった。

 ロンドン市場では、ややドル買いに傾いている。週明けの債券市場では米10年債利回りが一時4.01%付近に上昇。米2年債利回りが10年債を上回る逆イールド現象もみられている。先週末の米雇用統計が強い結果となったことで、市場での11月FOMCにおける大幅利下げ観測はほぼなくなった。ドル円は東京市場からの下落を受けて、ロンドン序盤に148円割れ目前まで下押しされたが、米債利回り上昇とともに148円台後半へと反発。ユーロドルは1.09台半ばから後半での揉み合いで、やや上値が重い。ポンドドルは1.31台割れ、豪ドル/ドルは0.68台割れへと安値を広げている。米株先物・時間外取引は先週末の上昇の反動で安いが、欧州株の売りは限定的にとどまり足元では上昇に転じてきている。イスラエルのハマスやガザなどへの攻撃が続く中で、NY原油先物は76ドル台乗せへと上昇。このあとのNY市場では手掛かりとなるような米経済指標発表は予定されていない。米金融当局者発言を待ちながらの神経質な相場展開になっている。

 NY市場では、ドル買いが一服。ドル円は一時147円台に値を落とす場面がみられた。ただ、底堅さは堅持している。先週の想定外の強い米雇用統計を受けて、FRBの利下げ期待が後退。短期金融市場では、11月FOMCでの50bpの利下げの可能性が完全に排除され、25bpについても完全には織り込まれていない状況。中東情勢の緊迫化も依然として気掛かりとなっている。原油相場が77ドル台まで上昇。ユーロドルは買い戻しの気配が出ていたものの上値は重く1.09台での推移が続いた。下げを一服させてはいたものの、先週ブレイクした1.10の回復を試そうという気配まではない。ポンドドルは一時1.3060付近まで下落していたものの、NY時間に入ると下げ渋る動きを見せた。しかし、積極的に買い戻そうという気配もなく、1.30台後半での推移が続いた。先週、ベイリー英中銀総裁が利下げについて「もう少し積極的」かつ「もう少し活発」になる可能性があると新聞のインタビューで言及していたが、これがポンドの重石となっている。

(8日)
 東京市場では、方向感に欠ける上下動。ドル円は朝方の148円台前半から一時147.50台まで下落した。イスラエルとハマスの大規模戦闘が始まって1年の節目ということで中東情勢への警戒感が強まり、NY原油先物が急騰したことに反応。しかし、すぐに148.10台まで戻した。しかし、注目された中国国家発展改革委員会(発改委)の会見で目新しい支援策が出なかったことを受けて、中国売りが一気に強まった。リスク警戒から円買いとなり、147.51近辺と朝の安値を割り込む動きとなった。午後には再び148円台乗せと、2度目の行って来い。人民元売りが一服したことに反応した。クロス円も午後には円売りが優勢になっている。ユーロドルは1.09台後半で14ポイントレンジにとどまった。

 ロンドン市場では、方向性が見えにくい展開。ドル円は148円台では売りが入るも、147円台前半からは買い戻されている。ユーロ円は162円台後半から162円付近で上下動。ポンド円は194円手前から一時193円台割れも再び193円台後半に戻している。ユーロドルは1.09台後半から1.10手前へとじり高。一方、ポンドドルは1.30台後半から1.31付近での上下動。国慶節明けに中国政府の追加景気刺激策が期待されたが、不発に終わったことで、香港ハンセン指数は失望売りで一時10%超安となった。この流れを受けて、欧州株も軟調に推移。ロンドン朝方はリスク回避ムードがみられたが、米株先物・時間外取引が反発していることもあり、一方向への動きにはなっていない。一連のECB当局者発言では10月の利下げについて触れられたが、明快さには欠けていた。ユーロ対ポンド相場は前日終値を挟んで振幅と方向性に欠ける動きになっている。ドル指数は小幅に低下。今週に入ってからは、先週末の強い米雇用統計を受けたドル買いは一服している。

 NY市場で、ドル円は148円台に戻した。先週の想定外の強い米雇用統計を受けて、FRBの利下げ期待が後退。短期金融市場では11月FOMCでの50bpの利下げの可能性は完全に排除され、25bpについても完全には織り込まれていない状況。CMEのFEDウォッチでは25bpの利下げ確率が87%、据え置きが13%となっている。先週の上げでドル円は完全にリバウンド相場の流れに復帰。心理的節目の150円を回復し、200日線が控える151円前半まで到達するか注目される。ユーロドルは下げは一服させていたものの、上値の重い展開が続いている。先週の米雇用統計で割り込んだ1.10台を回復できない状況で上値抵抗が形成されているようだ。ポンドドルも下げは一服していたものの買戻しの意欲まではない。重要なサポート水準である1.30をうかがう展開は続いているようだ。先週のベイリー英中銀総裁の新聞紙上でのインタビューからポンドの雰囲気に一気に変化した。金曜日の英月次GDPが注目材料に。

(9日)
 東京市場では、中国などをめぐるリスク状況に敏感に反応。序盤は中国をめぐるリスク警戒の動きが優勢。ドル円は148円台前半から148.01近辺まで下押し。その後も上値重く推移した。しかし、午後には中国財務省が12日に財政政策計画を発表するとしたことで、148.62近辺まで買われている。ユーロ円も162.46近辺まで下落したあと、163円台を回復した。ユーロドルは1.0960台から1.0980台へと連れ高の動き。午前10時のNZ中銀金融政策で0.5%の大幅利下げを発表。さらに、今後の追加利下げ姿勢を示したことで売りが強まった。NZドル/ドルは朝の0.6140前後から0.6100割れまで急落。その後も下げが続き0.6076近辺まで安値を広げた。午後には中国期待で0.61台乗せへと反発。対円では91.00前後から90円台半ば割れまで急落。その後も売りが続いて午後に90.12近辺まで下落。しかし、中国期待で90.70台まで急反発した。

 ロンドン市場では、ドル買いが優勢。ドル円は148円台前半から後半へ上昇。ユーロドルは1.09台後半から半ばへ、ポンドドルは1.31付近から1.30台後半へと軟化。全般に緩やかな値動きとなっている。ドル指数は小幅に上昇し、約2か月ぶりの高水準となっている。クロス円は前日NY終値を挟んだ上下動に終始している。ユーロ円は162円台半ばから163円付近を中心に振幅。ポンド円は193円台後半から194円台後半で上下動。欧州株が堅調に推移しており、足元ではやや円売りが優勢になっている。東京時間に中国財政省が12日午前に財政政策に関する説明会を開催すると発表しており、新たな景気対策への期待がみられた。また、複数のECB高官がきょうもコメントしたが、概ね10月利下げについて肯定的だった。ただ、全般的にはこのあとNY後半に発表される米FOMC議事録待ちとなっており、強い動意はみられていない。

 NY市場では、ドル買いが優勢だった。ドル円は149円台に乗せている。ユーロドルは1.09台前半まで下落。ポンドドルは1.30台半ばまで下落する場面があった。午後に9月FOMC分の議事録が公表され、その中で数名が25bpの利下げを支持したものの、最終的に多数派に同調して大幅利下げに賛成票を投じた可能性が示唆された。最後まで反対したのはボーマンFRB理事のみ。議事録前までにすでにドル買いが強まっていたことから、公表後の為替市場の反応は鈍かったが、次回FOMCでの25bpの通常利下げを暗示する内容となっていた。ただ、全体的に様子見ムードは強い。先週の米雇用統計を受けた上昇から149円台に乗せているものの150円を試すことなく、次のアクション待ちに。中東情勢は依然緊迫しており、イスラエルがイランにいつ報復措置を実施するのか、どの程度の報復なのかを気にしながら、市場は地政学リスクのストレスを感じている状況。目先は明日の米消費者物価指数(CPI)に市場は注目。来週のECB理事会では利下げ観測が優勢。10月30日の英予算案発表をめぐる不透明感も指摘されていた。

(10日)
 東京市場は、方向感が定まらない動き。ドル円は前日のドル高の反動から149円ちょうど付近まで一時下落も、午後にはアジア株の上昇とともにリスク選好の円売りが入ると、149.55付近と前日高値を上回った。ただ、ただ、日本時間午後9時30分に9月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて上昇は続かず、東京終盤には149円台前半まで押し戻された。ユーロ円も163.61近辺と8月16日以来の高値水準まで買われたあとは、163円台前半に反落している。リスク動向に敏感な豪ドル円は100.77付近まで、NZドル円は91円台まで一時上昇した。ユーロドルは1.09台前半で小動き。

 ロンドン市場では、円買いの動きが優勢。ドル円は東京午後に149円台半ばへと買われる場面があったが、その後はロンドン時間にかけて売りに押されている。足元では148円台後半へと安値を広げる動き。クロス円も同様の動き。ユーロ円は163円台後半まで一時上昇も、その後は162円台後半へと下押し。ポンド円も195円台半ばを高値に194円台半ばへと下落している。米消費者物価指数の発表を控えて調整ムードが広がっている。欧州株や米株先物・時間外取引は小幅安。米10年債利回りは4.06%台から4.085%付近へと上昇も、足元では前日NY終値水準4.07台に落ち着いている。神田前財務官が久しぶりの発言。「円売りポジションは反転したが、当局は監視続ける」「当局は強い警戒を続けるだろう」と現役さながらの円安けん制発言が聞かれた。ただ、市場での直接の反応はみらなかった。

 NY市場では、ドル円が148円台半ばに値を落とした。本日は一時149円台半ばまで買い戻されていたが、再び150円を試す動きは拒まれた。本日は9月の米消費者物価指数(CPI)と米新規失業保険申請件数が発表になり、どちらも予想を上回っていた。米CPIはこのところのインフレ低下の一服感を示す内容となった一方、米新規失業保険申請件数は予想を大きく上回り、雇用の冷え込みを示唆する内容となっていた。ハリケーンの影響も指摘されていたが、先週の力強い米雇用統計と合わせて労働市場の基調をFRBが正確に把握するのを複雑にする内容ではある。米CPIについては、特にコア指数の上昇が指摘されていたが、市場やFRBを心配させるほどの内容ではなく、一部で出ている11月FOMCでの据え置きまではないと見られている。ユーロドルは本日も下値模索が続き、一時1.09ドルちょうど付近まで下げ幅を広げた。短期金融市場では来週のECB理事会での25bpの利下げ確率を90%以上で見ている。ポンドドルも下値模索の流れが継続。9月にサポートされていた1.30の水準をうかがう展開を見ている。本日は英中銀が四半期信用状況調査を公表していた。これを受けてエコノミストからは、今年の英経済は景気後退よりもむしろ、緩やかな成長を示唆しているとの見解が出ていた。

(11日)
 東京市場は、ドル円が148円台で落ち着いた動き。前日NY市場前日のNY市場で9月米消費者物価指数(CPI)や米新規失業保険申請件数の発表後に149円台半ばまで上昇した後、すぐに148円台前半まで下げるなど、大きく振幅した。その後、NY終盤には148円台後半に揉み合いとなった。東京市場では、明日に中国財務省による財政政策に関する説明会などを控え模様眺めムードが広がり、148円台後半を中心に小動きとなった。ユーロ円は162円台前半から後半へ小高く推移。ユーロドルは1.09台前半と前日並み水準で揉み合い。

 ロンドン市場では、ドル円が149円台乗せと堅調。序盤は円安の動きが優勢で、ドル円が148円台でじり高となるなかで、ユーロ円は162円台後半から163円付近へ、ポンド円は194円付近から194円台後半へと買われた。その後、米債利回りの上昇の動きが強まると、ドル買い圧力が加わった。ドル円は149円台を回復している。ユーロドルやポンドドルは序盤の上昇を戻す動きとなっている。ユーロドルは1.09台前半から半ばで上に往って来い。ポンドドルは1.30台前半から1.30台後半で上下動。ドル円の149円台乗せとともに、ユーロ円は163円台乗せと小幅に一段高、ポンド円は194円台後半で若干高値を伸ばしている。米10年債利回りが4.06%付近から4.09%台へと上昇している。このあとのNY市場では9月の米生産者物価指数が発表される。ヘッドライン前年比が小幅に伸び鈍化予想も、コア前年比ではインフレ加速が予想されている。前日の利回り低下の動きに巻き戻しが入っている。

 NY市場に入っても堅調地合いが維持された。米生産者物価指数は前月比が予想を下回ったことでいったんドル売りとなり、ドル円は149円台から148円80銭近くまで下げたが、前年比が予想を上回っており、すぐに反発し11日の高値となる149円28銭を付けた。その後は様子見ムードとなり一時149円割れも、149円10銭台で引けるなど、地合いは堅調。月曜日東京市場が休場、米国市場もコロンブスデーで参加者が少ないと見られ、上値追いに少し慎重姿勢が見られた。ユーロ円などクロス円もしっかり。ユーロ円はロンドン市場からの上昇が継続し、163円41銭を付けた。対ユーロでも買いが出たポンドはロンドン朝の193円90銭前後から195円24銭まで大きく上昇。

 

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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