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【これからの見通し】強い米雇用統計を受けて米利下げ見通しは明瞭に、不透明感は後退

為替 

【これからの見通し】強い米雇用統計を受けて米利下げ見通しは明瞭に、不透明感は後退

 週明けのマーケットは不透明感が後退し、落ち着いた展開になっている。先週末の予想外に強い米雇用統計を受けて、米大幅利下げ観測が霧散したことが背景。株式市場では米労働市場の強さが示されたことが好感されており、いわゆるソフトランディング期待が広がる状況となっている。

 為替市場では先週末の急速なドル高や円安の動きを受けた水準で推移している。調整の動きもみられているが、米雇用統計前の水準からは引き続きドル高・円安水準で取引されている。市場では三村財務官の発言が円安けん制と捉えられたことや、米景気がしっかりとしているとの思惑が日銀の利上げ観測を復活させる面も指摘されているようだ。ただ、米国発の材料を覆すほどの円高の強さは持ち合わせていないようだ。石破内閣をめぐる不透明感もあって、日銀は動きにくいだろう。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏小売売上高(8月)が発表される程度だ。主要な米経済指標の発表は予定されていない。今週は木曜日に米消費者物価指数(CPI)が発表される。ただ、先週末の米雇用統計の強い結果を受けた米利下げに関する見通しに大きな変化があるとは考えにくい。同時刻に発表される米新規失業保険申請件数の結果と合わせての判断が求められそうだ。

 発言イベント関連では、欧州時間にはECB当局者の予定が多く組まれている。チポローネECB理事、レーンECBチーフエコノミスト、エスクリバ・スペイン中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁など。レーン・チーフエコノミストの現状分析をチェックしておきたい。

 NY時間に入るとFRB当局者の発言予定が続く。ボウマンFRB理事、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ムサレム・セントルイス連銀総裁などの講演や討論会参加が予定されている。先週末の強い米雇用統計についてコメントに市場の関心が集まりそうだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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