【これからの見通し】自民党総裁選受けた上下を経て、円高優勢か

【これからの見通し】自民党総裁選受けた上下を経て、円高優勢か

　今日のドル円は145円台を何度かつけた昨日の流れを受けて144円台後半で東京朝を迎えると、自民党総裁選での高市候補優勢との報道もあって海外勢が円売りを進め、一時146円49銭を付けた。
　決選投票では第1回投票で2位となった石破候補が高市候補を破り勝利。この結果が出ると146円台から143円50銭台に急落する展開となった。いったん144円台までは戻したが、すぐに円買いが入り、安値を更新する展開。

　この後もかなり不安定な動きが見込まれる。ただ、積極財政を主張していた高市氏優勢との期待から海外勢がここにきてかなり円を売っていた印象で、戻りでは売りが出る流れか。高値からの下げが早かった分、買いポジションの調整が進んでいない面があり、戻るとすぐに売りが出る流れとなりそう。

　25日朝に付けた142円90銭台が目先のポイント。しっかり割り込むと140円近辺までの下げが現実味を帯びてくる。ただ、このところのドル円の上昇は、米国のソフトランディング期待によるドル買いという面も大きかった。動きが落ち着くといったん反発する可能性がある。いずれにせよかなり不安定で神経質な展開が見込まれる。

　クロス円も基本的に同様の動きか。ユーロ円は163円49銭まで東京午後に円安となったあと、160円12銭を付けた。ポンド円は195円97銭を付けていたが、191円94銭まで高値から4円超の下げとなっている。
　こうした動きについて、行き過ぎ感があるものの、円安調整の意識が見られるだけに、戻りでは売りが出そう。

　ユーロドルなどは落ち着いた動きが続くと見込まれる。

MINKABUPRESS　山岡