アジア株 上海株は7カ月ぶりに2800台割れ、景気減速懸念 銀行・不動産決算低調、住宅販売不振
アジア株 上海株は7カ月ぶりに2800台割れ、景気減速懸念 銀行・不動産決算低調、住宅販売不振
東京時間14:01現在
香港ハンセン指数 17618.61(-73.36 -0.41%)
中国上海総合指数 2796.11(-15.13 -0.55%)
台湾加権指数 22140.47(-94.63 -0.43%)
韓国総合株価指数 2672.07(-8.93 -0.33%)
豪ASX200指数 8097.20(-12.72 -0.16%)
インドSENSEX30種 82505.56(-54.28 -0.07%)
アジア株は軒並み下落、中国景気減速懸念が重石。
上海株は続落。今年2月以来、約7カ月ぶりに2800ポイント台を割り込んでいる。不動産不況の長期化が懸念されており投資家心理が冷え込んでいる。
相次ぐ不動産支援策にもかかわらず8月は住宅販売は低調だった。大手不動産会社が赤字決算を発表したほか、中国大手銀行6行中5行が利益の減少を報告。景気先行きに対する不安から消費者が節約志向を一段と強めており、レストランやアパレルの閉店が相次ぐなど消費低迷も懸念されている。8月の製造業PMIは予想外に低下し2月以来の低水準となった。国家統計局は8月は猛暑や大雨などの悪天候が影響したと言い訳しているが…。
西側諸国との関係悪化も懸念されている。カナダ政府が米国に追随して中国の電気自動車に対し100%の関税を課すと発表したことに対し、中国商務省はカナダの関税計画に断固反対すると表明。企業の利益を守るために必要な措置を講じるとして、カナダからの菜種と化学製品に対する反ダンピング調査を開始すると発表した。
中国懸念で鉄鉱石価格が下落しているほか、米ゴールドマンサックスが中国の経済回復が期待外れだとして、来年の銅価格予測を大幅に引き下げるなどしており、商品価格の下落も懸念される。原油価格はきのう一時下落した。
上海市場では銀行株が全面安。中国工商銀行は3.5%安、招商銀行は1.4%安。2行とも第2四半期に純利益が減少した。ほかの銀行株も連れ安。交通銀行は3.5%安、中国銀行は3.3%安、北京銀行と中信銀行は2.6%安。上海銀行は1.8%安、中国民生銀行は1.4%安。
香港株も続落。不動産開発会社大手の新世界発展は2.3%安と続落、20年ぶりの通期赤字見通しを受けきのうは急落したが、きょうも下落。2営業日続けて上場来安値をつけている。医療品や自動車、ハイテク、食料品関連の一角は上昇している。
執筆者 : MINKABU PRESS
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