ドル円は154円台で神経質に振幅、介入と日米金利差観測が交錯=ロンドン為替概況
ドル円は154円台で神経質に振幅、介入と日米金利差観測が交錯=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル円が154円台で神経質に振幅している。東京朝方の153.86近辺を安値に買われ、東京午後には154.65近辺まで上昇。その後、ロンドン朝方には154円台割れに反落。そして、再び154.60付近まで買われる動き。先週末にイエレン米財務長官が「介入はまれであるべき」と発言。円安の流れを誘った。きょうは神田財務官がこの発言について口をつぐんだ。ロンドン朝方には経団連会長が「ドル円の150円上回る水準は行き過ぎ」と為替水準に言及。円買いにつながる面があった。その後植田日銀総裁が総理と定期的な意見交換を行なった。会見では「円安、今後基調的物価情勢にどういう影響か見ていく」などと述べるにとどめており、今後の利上げについての言及は見られなかった。、日米金利差相場がドル円の下支えとなっている。ユーロ円は165円台後半から166円台半ば、ポンド円は193円付近から194円台前半で、ドル円とともに振幅。きょうは全般にドル高が優勢で、ユーロドルは1.07台半ばから後半、ポンドドルは1.25台で上値重く推移している。ユーロ対ポンドでは、ポンド売りが優勢だった。英MPCを控えて調整が入っているようだ。
ドル円は154円台半ばでの取引。154円台を中心に神経質な上下動を示している。東京朝方の153.86近辺を安値に東京午後に154.65近辺まで買われた。その後は再び154円台割れまで反落も、ロンドン時間には再び154.60付近まで買われるジグザグの値動き。日米金利差相場による下支えが基本線となるなかで、介入への思惑などが交錯する展開となっている。
ユーロドルは1.07台後半での取引。1.0754から1.0777までの狭いレンジも、やや上値が重い印象。ユーロ円はドル円とともに振幅。レンジは165.64近辺から166.48近辺。対ポンドではユーロが堅調に推移している。特段の材料は見当たらず、調整主導の動きのようだ。
ポンドドルは1.25台半ばでの取引。東京午前の1.2571近辺を高値に、ロンドン時間には1.2530近辺まで下落した。その後はやや下げ渋っている。ポンド円はドル円とともに上下動。東京午後の194.14近辺を高値に、ロンドン朝方には192.99近辺まで一時下落。そのは買い戻されている。ユーロポンドは0.8570付近から0.8590付近へと上昇。ポンド売りが優勢になっている。木曜日の英金融政策委員会(MPC)を控えて、インフレや成長予測の下方修正への思惑もあるようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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