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為替相場まとめ2月5日から2月9日の週

為替 

5日からの週は、ドル高一服も円安の動きが浮上。週明けはドル買いの動きで始まった。前週末の米雇用統計で雇用者数の増加が想定外の強さを示したことなどで、米債利回り急上昇とともにドルが急伸した。週明けにはパウエルFRB議長が改めて3月利下げ観測を否定したことで一段のドル買いが入った。しかし、その後は来週の米消費者物価指数まで注目イベントとに欠けており、調整圧力でドル高は一服している。その中で浮上したのが円安の動き。木曜日に内田日銀副総裁が「マイナス金利を解除してもどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していく」と述べたことが背景。ドル円は148円付近から149円台に乗せる動きをみせた。クロス円も円安方向に振れた。金曜日には中国が春節の大型連休に入るなど市場は動意薄となった。複数の英欧金融当局者からの発言では、市場の早期利下げ観測に警戒感を示すとともに、インフレ低下の基本線は確認されている。利下げ開始時期については、中東地政学リスクの行方や賃金とサービス価格動向次第との見方が多かったようだ。


(5日)
 東京市場は、ドル円が148円台後半に上昇。先週末の市場で米雇用統計の驚異的な強さもあり146円台半ば近くから148.50台まで上昇した。その後少し調整も高値圏で先週の取引を終え、週明けも148円.0台でスタート。朝は9時から放送された米CBS「60ミニッツ」でのパウエル議長発言を受けてドル高。3月の利下げにかなり否定的な発言を示し、今後の利下げ開始に慎重な姿勢を示したこと、CBS記者情報として、議長が年半ばでの利下げ開始を示唆した、と報じられたことなどがドル買いにつながり、先週末の高値を超えて148.82近辺まで高値を伸ばした。その後は148.30台まで反落と売買が交錯。ユーロドルは朝が最も高く1.0767から1.0788までの21ポイントレンジ。ユーロ円は160円台乗せとなったあとは159円台後半に。米10年債利回りは4.05%付近から4.09%台で上下動。

 ロンドン市場は、ドルが底堅く推移。ドル円は東京午前に148.82近辺まで一段高となったあとは、売買が交錯。ロンドン朝方には148.27近辺まで反落したが、その後は148円台前半から半ばでの取引に落ち着いている。米10年債利回りは4.05%付近で週の取引を開始、その後は振幅をみせつつもロンドン序盤には4.10%に迫る水準まで一段と上昇。ユーロドルはロンドン時間に入ると売りに押され、1.07台後半から1.0750割れ水準へと下押し、12月11日以来の安値水準となっている。ポンドドルも同様に軟調な値動き。1.26台を割り込むと、一時1.2580付近まで下落、12月13日以来の安値水準となった。一連の英欧サービス業PMI確報値は上方改定されたが、ドル買い圧力には抗えず。OECD経済見通しでは、米国の成長見通し引き上げ、ユーロ圏は引き下げと対照的な見方が示されていた。

 NY市場では、ドル買いが継続。ドル円は一時148.89近辺まで上昇。1月米ISM非製造業景気指数がインフレ低下期待に程遠い内容となったことでドル高の勢いが増した。ただ、ドル円の上げは比較的緩やかに留まった。ユーロ円やポンド円とった対クロスでの円高の動きが強まっており、ドル高・円高に挟まれていたようだ。ユーロドルは売りが強まり、一時1.2725付近まで下落し、昨年11月以来の安値水準を更新した。ポンドドルも売りが強まり、1.25台前半まで下落。日曜日にパウエル議長がCBSニュースのインタビューで、3月利下げの可能性を明確に否定していた。FOMC後の会見と同様の内容ではあったが、想定外に強かった米雇用統計もあり、週明けの市場も敏感な反応を見せている。短期金融市場では、3月FOMCは85%程度の確率で据え置きが予想されており、5月までの利下げ確率も65%程度まで低下している。米雇用統計前までは90%超まで利下げを織り込む場面もあった。

(6日)
 東京市場は、調整含み。ドル円は148円台後半では上値が重く、午後には148.38近辺まで反落。先週金曜日の146円台からの上昇の勢いに、上値追いに慎重姿勢が見られる。もっとも押し目は限定的で、ドル高基調は継続。 ユーロドルは1.07台前半から半ばでの15ポイントレンジ。ユーロ円は159円台後半の24ポイントレンジ、目立った動意が見られず。豪中銀金融政策会合では市場予想通り政策金利は4.35%で据え置かれた。声明で物価への警戒が示されたことで豪ドル買い、また中国当局が株価対策を行うとの報道に中国買いとなり、豪ドルも上昇。対ドルで0.6521近辺まで上昇した。

 ロンドン市場は、ドル相場が下げ一服。東京市場でのドル売りの動きを消している。ロンドン時間に入ると再び米債利回りが上昇、ドル円は148.80付近へとわずかに高値を更新。東京市場からは下に往って来いとなっている。ユーロドルはロンドン朝方に1.0762近辺まで買われた後は、売りに転じて1.0726近辺に安値を広げている。ポンドドルは1.2532近辺を安値に1.0762近辺まで上に往って来い。週末を挟んだドル高の動きに対する調整は、限定的なものにとどまっている。また、ロンドン時間にはユーロ売り・ポンド買いの動きも。英独建設業PMIの結果が対照的だったほか、ユーロ圏小売売上高が引き続き減少と冴えない。東京朝方発表の英BRC既存店売上高は予想を上回る増加と小売に関しても英欧指標は対照的だった。独製造業受注は上振れたが、一部大口注文の影響との指摘があった。

 NY市場では、ドル高が一服。ドル円は147円台に下落。米国債利回りも低下する中で、ドル円は148円台後半の水準が重かったことで、短期筋の売りが出たもよう。ただ、先週のパウエル議長の会見以降の一連のイベントを通過して、市場は早期の米利下げ期待を後退させている。円は日銀のマイナス金利解除観測にもかかわらず、年初から対ドルで最も下落してい通貨の1つ。米株式市場が下落し、リスク回避の円高を指摘する声もあるが、一連のイベントの割にはしっかりと推移している印象も。ユーロドルは下げ渋る動きが見られ、1.07台半ばに戻した。ただ、中東の緊張が長引けばユーロ圏経済は主要国の中で最も苦しくなる可能性が高い。そのような中で景気後退のリスクが残るため、ユーロは短期的に脆弱だとの見方があった。ポンドドルは1.26ドル付近まで買い戻された。この日の1月の英小売売上高は予想は上回ったものの前回から伸びは減速していた。英消費者の財布の紐が固くなり、需要が減速していることが示されている。

(7日)
 東京市場で、ドル円は狭いレンジ取引。前日の海外市場での軟調な流れを受けて、午前には147.71近辺まで下落した。その後は下げ渋りも148円台を買い上がる勢いには欠けた。午後は117.80台から148.00付近で揉み合った。ユーロドルは前日海外市場で5日安値に並ぶ1.0723近辺で下げどまったことを受けて、ポジション調整の買いが入り、昼過ぎには1.0766近辺まで反発した。午後は1.07台半ばでの揉み合いに落ち着いた。ユーロ円は朝方に158.90台まで軟化したあとは、昼前に159.29近辺まで反発、午後には159円台前半で揉み合った。

 ロンドン市場は、ドル相場が混とんとしている。英ハリファックス住宅価格の上昇をきっかけにポンドドルが1.26台前半で買われ、ユーロドルも1.07台後半で連れ高に。ドル売り圧力が先行した。しかし、米債利回りが前日終値水準を上回る動きとともにドル円が148.10台へと高値を伸ばす動きがみられ、豪ドル/ドルは前日終値を下回っている。通貨ごとにドル相場の強弱感が交錯。全般的にもそれほど値幅は大きくない。前日の米株高の反動で、時間外の米株先物はやや上値が重い。ブリーデン英中銀副総裁は、最新のデータ、インフレに関する一層の自信を与えるもの、としながらも、金利をどの程度据え置く必要があるのかを考えている、と述べており、早期利下げの可能性は否定している。英FT指数など欧州株も売りに押されている。

 NY市場では、ドル高が一服。ドル円はNY時間に入って148円を挟んで上下動した。特に理由は見当たらないが、米国債利回りが一時下げたことで、ドル円も売りが強まる場面が見られ、一時147.65付近まで下落。ただ、下値では押し目買いも入る模様で148円台に戻している。ドル高が一服していたものの、ドル円は緩やかな買い戻しが見られている。引き続きクロス円の上昇がドル円の下値をサポート。ユーロドルは下げ渋る動きが見られ、1.07台後半に戻した。ポンドドルも1.26台前半へと緩やかな買い戻しが出ていた。本日の200日線は1.2565ドル付近に来ている。週初はその水準を下回り、下げトレンドに入るかとも警戒されたが、ひとまずサポートされた格好。

(8日)
 東京市場では、円売りが優勢。内田日銀副総裁が午前に「マイナス金利を解除してもどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していく」などと発言したことが背景。ドル円は148円ちょうど付近から買われ、午前には148.40台まで上昇。午後には日経平均が一時800円超高となる動きに148円台半ばまで買われた。内田日銀副総裁は、午後2時30分からの金融経済懇談会後の会見でも緩和的な金融環境維持の見通しを示し、円売りが継続。ドル円は東京終盤に148.66付近まで上昇し、この日の高値を更新した。ユーロ円は、一時160.29付近まで上昇した。ユーロドルは一時1.0788付近まで強含んだあと、上げが一服。この日は円主導の展開が続き、18ポイントレンジにとどまった。

 ロンドン市場は、円売りが一段と強まっている。ドル円は149円台乗せとなり、今年に入ってからの高値を更新。東京朝方に内田日銀副総裁が「マイナス金利を解除してもどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していく」と述べたことが、円安圧力として引き続きドル円相場を押し上げている。クロス円も高値を伸ばしており、ユーロ円は160円台後半へ、ポンド円は188円台乗せへと上昇。欧州株が堅調に推移、米債利回りが上昇しており、ユーロやポンドは対ドルで売買が交錯している。ユーロドルは1.07台後半、ポンドドルは1.26台前半で前日終値を挟んだ神経質な動き。基本的には円安相場となっており、ドル相場の方向性ははっきりしていない。ECB経済報告では、主要金利が十分に長い期間維持されることで、目標に実質的に貢献する水準と考えている、との認識を繰り返していた。

 NY市場では、ドル買いの動き。ドル円は強い上値抵抗を示していた148円台後半の水準を突破し、ストップを巻き込んで149.50付近まで一時上昇した。149円台を維持できるようであれば、節目の150円を再び試しそうな気配も。ユーロドルは一時1.0740付近まで値を落とした。ただ、いまのところ下押す動きまではなく、1.07台後半に下げ渋った。ポンドドルも一旦1.25台に下落したものの、昼にかけて買い戻しが見られ1.26台に戻している。5月のFRBの利下げ実施に対する金融市場の価格設定とユーロドルの2カ月間の負の相関関係は0.9まで上昇しており、それは顕著に出ているとの分析が出ている。ユーロ相場の上値の重さを示した。ポンドに関しては、来週14日の英消費者物価指数が注目されている。

(9日)
 東京市場は、小動き。ドル円は東京午前は149.30前後での小動きになった。午後には一時149.49近辺と前日高値をわずかに上回る場面があったが、週末や来週の米消費者物価指数(CPI)の発表などを控えて上値追いには慎重姿勢がみられ、その後は149.40前後で揉み合った。鈴木財務相が朝方に「為替市場の動向をしっかり注視」と発言、植田日銀総裁が午前に衆院予算委員会で「マイナス金利を解除しても緩和的な金融環境は当面続く」と発言したがいずれにも反応は乏しかった。ユーロドルは1.07台後半で小動き。NZドルは、ANZ銀行がNZ中銀が2月、4月に25bpずつの利上げ実施を予想したことで買いがが入った。対円で91.57近辺と約9年ぶり高値水準をつけた。
 
 ロンドン市場は、静かな取引が続いている。ドル円は序盤に149.22近辺に下げたあと、149.58近辺に高値を伸ばして昨年11月27日以来の高値水準をつけた。しかし、その後は149円台前半に取引が落ち着いている。ユーロドルは1.0762から1.0785までの狭いレンジ取引。ポンドドルも1.26付近から1.2635までのレンジ取引と、いずれも小動き。米10年債利回りは4.14%付近から4.17%台へと小幅上昇も、ドル買いの動きは限定的。ユーロ対ポンド取引もこの日は不活発だ。短期金融市場では英中銀の今年の利下げ幅を75bpまで縮小させており、昨年末の150bpから半減している。早期利下げ開始観測はかなり落ち着いてきている状況。

 NY市場は、朝方ドルが急落する場面が見られた。米労働省が12月の米CPIを下方修正、前月比が+0.3%から+0.2%となる中で、ドル売りが進んだ。ドル円は149円40銭前後から今日の安値を更新する149円02銭まで下げた。急落前水準まで一度戻し、その後少し重くなって149円30銭台を中心とした推移となった。ユーロドルも1.0770前後から1.0795を付けるなど、ドルは一時全面安となったが、急落した米債利回りが反転上昇するなどの動きを見せたこともあり、ドル売りが続かなかった。クロス円も目立った動意なく推移。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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