ドル相場が神経質に振幅、ECB理事会や米GDP速報値を前に=ロンドン為替概況
ドル相場が神経質に振幅、ECB理事会や米GDP速報値を前に=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル相場が神経質に振幅している。米債利回りの上昇を受けてドル買いが先行した。その後は米債利回りの上昇一服とともにドル買いも一服。しかし、足元ではドル相場に底堅さもみられている。前日の米新築住宅販売が予想以上の強さを示したことがドル買いを誘ったことは記憶に新しいが、きょうはさらに注目度の高い第4四半期の米GDP速報値が発表される。市場予想は前期比年率+4.5%と前回の+2.1%の倍以上の伸びを想定している。ECB理事会では政策金利据え置き見通しが広がっており、米欧金利差への思惑でユーロドルは売られやすい面があるようだ。朝方に安値を1.0530付近に広げた後の戻りは1.0550台までにとどまっている。ポンドドルも1.20台後半での取引に終始しており、1.21台は重い。動きが激しかったのがドル円相場だ。朝方に150.78近辺まで上昇、年初来高値を更新した。しかし、その直後に150円台割れまで急落。すぐに150.60付近まで戻す動き。足元ではやや上値を抑えられて150円台前半で推移している。欧州株や米株先物が軟調であることや、政府・日銀の為替介入への警戒感がドル円の上値を重くしているもよう。クロス円も上値が重い。ドル円の乱高下とともに振幅したあと、ロンドン時間にはユーロ円は158円台後半から前半へ、ポンド円は182円台乗せから181円前半へと軟化している。
ドル円は150円台前半での取引。米債利回り上昇とともに買いが加速、ロンドン早朝には150.78近辺まで買われた。年初来高値を更新し、昨年10月21日以来の高値水準となった。しかし、その直後に150円台割れまで急落する場面があった。その後は150.60付近まで買い戻されたが、ロンドン時間には150円台前半へと上値重く推移している。米10年債利回りの上昇一服、株安に加えて、政府・日銀の介入警戒感もみられたようだ。
ユーロドルは1.05台前半での取引。前日の海外市場からのドル高圧力を受けて推移している。ロンドン朝方には米債利回り上昇とともに1.0533近辺まで安値を広げた。その後の戻りは1.0550台までにとどまっており、足元では再び上値が重く推移している。ユーロ円はドル円の乱高下とともに158円台後半から158円ちょうど付近で振幅。ロンドン時間には再び上値が重くなり158円台前半に下げている。対ポンドでは方向性に欠ける動きとなっている。このあとのECB理事会では政策金利の据え置き観測が有力。
ポンドドルは1.20台後半での取引。ユーロドルとともに上値重く推移。ロンドン早朝の1.2070近辺を安値に1.21台手前までの小反発にとどまっている。前日からの安値圏での揉み合いとなっている。ポンド円はドル円の乱高下とともに182円台乗せから181円台前半で振幅。その後は181円台半ばへと再び軟化している。ユーロポンドは0.8720付近から0.8730付近での揉み合いと方向性に欠ける動き。英CBI小売指標は前回から悪化した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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