ユーロやポンドなど欧州通貨が堅調、米休場を控えて先週末の動きに調整=ロンドン為替概況
ユーロやポンドなど欧州通貨が堅調、米休場を控えて先週末の動きに調整=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ユーロやポンドなど欧州通貨が堅調。先週末の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を上回るも前回値が下方修正され、失業率が予想外の上昇、賃金の伸びも落ち着いたことなどを受けて、市場には米経済のソフトランディングへの期待が広がっていた。週を跨いで世界的に株式市場が堅調に推移している。ロンドン時間には欧州株高とともに、米債利回りの手掛かりに欠けるなかで英独債利回りが上昇。ポンドやユーロといった欧州通貨が買われている。ユーロドルは東京朝方の1.0772レベルを安値にじりじりと上昇、ロンドン朝方には1.0807レベルに高値を伸ばした。その後も1.08ちょうど付近で推移している。ユーロ円は157.33レベルの安値からロンドン序盤には158.18レベルまで本日の高値を更新している。足元でも158円台に高止まりしている。ポンドドルは1.26付近から1.2643近辺まで、ポンド円は184円台前半から185.01近辺まで上昇。ポンドは対ユーロでも買われている。ドル円は東京朝方につけた146.02レベルを安値に、ロンドン序盤には146.46レベルまで買われ、その後も146円台前半に高止まりしている。
ドル円は146円台前半での取引。先週末の米雇用統計発表をめぐって144円台半ばから146円台前半へと振幅した経緯がある。週明けも高値圏で取引を開始。東京朝方に146.02近辺を安値に底堅く推移している。ロンドン序盤には一時146.46近辺まで買われ、先週末に高値を更新。その後も146.30-40レベルに高止まりしている。欧州株や米株先物が堅調に推移しており、ドル円相場を下支えしている。このあとのNY市場はレーバーデーのため休場となる。
ユーロドルは1.08付近での取引。先週末の米雇用統計後に、1.08台後半から1.07台後半へとドル高・ユーロ安が進行した。週明けの東京朝方には1.0772近辺の安値をつけた。しかし、その後はじりじりと値を上げてきている。ロンドン序盤には1.0807近辺まで買い戻された。ただ、ドル売りの動きは先週末の調整に範疇にとどまっている。ユーロ円は堅調。157円台半ばからじり高となったあと、ロンドン序盤には158.18近辺まで一段と買われた。その後も158円台に高止まりしている。対ポンドではややユーロ売りが優勢。この後のラガルドECB総裁講演などを控えて、利上げ慎重姿勢への警戒感もあるもよう。
ポンドドルは1.26台前半での取引。先週末の米雇用統計後に1.27付近から1.25台後半まで下落した経緯がある。週明けにはじり高の値動きが続き、ロンドン市場では1.2643近辺まで買い戻されている。ポンド円は184円を挟んだ上下動から上方に抜け出している。ロンドン朝方には184円前半から一段と買われ、ロンドン午前には高値を185.01近辺に更新している。ユーロポンドは0.8560付近が重くなると、0.8543近辺まで軟化した。ポンド自体に特段の材料は見当たらないが、ユーロとの比較でポンド買いが入っていたもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。