欧州通貨が下落、ドイツと英国のPMI速報値の落ち込み受けて ドル円は145円台半ば=ロンドン為替概況
欧州通貨が下落、ドイツと英国のPMI速報値の落ち込み受けて ドル円は145円台半ば=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、欧州通貨が下落している。この日発表された8月のドイツ非製造業PMIが47.3と前回の52.3から大幅に低下、景気判断分岐点50を今年初めて割り込んだことがきっかけ。続いて発表された英PMI速報値でも製造業、非製造業がともに低下したことがユーロやポンドの下落に追い打ちをかけた。内需のバロメータとなる非製造業の景況感悪化が今後のECBや英中銀の追加利上げ観測をやや後退させている。英独債券利回り低下とともにユーロドルは1.08台後半から1.08割れ目前の水準へ、ポンドドルは1.27台半ばから1.26台前半へと急落させている。当初はユーロ売りが先行も英指標発表後はポンド売りが強まっている。ドル円はクロス円の下落、米債利回りの低下とともに145円台後半から145.20台まで一時下落。その後も145円台後半には戻し切れていない。あすからのジャクソンホール会議を控えて東京市場は様子見ムードが広がっていたが、ロンドン市場では取引が活発になっている。
ドル円は145円台前半での取引。東京市場では145.70付近での揉み合いが続いていたが、ロンドン時間に入ると売りが強まっている。英独PMIの悪化を受けて英独債利回りが低下、米債利回りにも低下が波及するとドル円は145.26近辺まで下押しされた。その後の下げ渋りも145.50付近までにとどまっており、上値が重い。
ユーロドルは1.08付近での取引。東京市場では1.08台後半でじり高となっていたが、ロンドン時間に入ると売りが強まっている。8月ドイツ非製造業PMI速報値が年初来初の50割れに低下したことに反応した。1.0805付近まで下落している。ユーロ円は158.40付近から一気に157円台前半へと下落し、足元では157円付近に安値を広げている。対ポンドではユーロ売りが先行したが、英指標発表後はユーロ買いが強まっている。
ポンドドルは1.26台前半での取引。ユーロドルと同様に、東京市場では1.27台前半から半ばへとじり高の動きとなっていた。ユーロドルの下落とともに売りが強まっている。さらに8月英製造業および非製造業PMI速報値が弱含んだことでポンド売りが加速、安値を1.2627近辺に広げている。ポンド円は186円手前まで買われていたが、ロンドン時間に入ると185円台割れへと急落。さらに184円台も割り込んで、安値を183.50近辺に広げている。ユーロポンドは0.8520付近から0.85台割れへと下落したあとは、流れが反転して上昇。高値を0.8560付近へと伸ばしている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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