リスク回避の円買いが一服も、戻りは限定的 ドル円145円台半ば=ロンドン為替概況
リスク回避の円買いが一服も、戻りは限定的 ドル円145円台半ば=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、リスク回避の円買いは一服している。ドル円はロンドン序盤に欧州株の下落や米債利回りの低下とともに軟化、145.15近辺に安値を広げた。その後は、欧州株の下げ幅縮小、米債利回り低下一服などで145.60台まで反発。しかし、米債利回りが再び低下しており、ドル円は145円台半ばでの揉み合いとなっている。中国証券当局は、大手不動産デベロッパーの債券デフォルトリスクを着実に解消へ、と述べているが具体策はまだ見えない。上場会社の自社株買いを推奨するなど株価対策も、人民元買いの介入と同様に抜本的な景気対策ではない。欧州株や米株先物は下げ一服も依然としてマイナス圏で取引されている。ユーロ円は157円台後半から158円台前半へ、ポンド円は184円台半ばから185円台前半までの下げ渋り。米10年債利回りは4.27%台から4.21%台へと一方的に低下する流れとなっている。しかし、リスク警戒のドル買い圧力があるなかで、ユーロドルは1.08台後半、ポンドドルは1.27台前半などで上値重く推移している。
ドル円は145円台半ばでの取引。前日NY市場からの下落の流れを受けてロンドン序盤にかけては145.15近辺まで安値を広げた。その後は下げ一服となっており145.60台まで反発。ただ、東京朝方の高値145.88近辺には届かず、再び上値を抑えられている。中国不動産大手について、今週は碧桂園(カントリー・ガーデン)の話題が続いているが、東京早朝には中国恒大がNYで連邦破産法15条の適用を申請、との報道が飛び込み、再び市場のリスク警戒感が強まった経緯がある。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京午前に1.0894近辺まで買われたあとは、軟調な流れに転じている。ロンドン序盤には1.0863近辺までの軟化。値幅は比較的狭い。ユーロ円はドル円とともに下落。東京午前につけた158.59近辺の高値からロンドン序盤には157.76近辺まで安値を広げた。その後の反発は158.20台まで。足元では158円付近で推移している。対ポンドではユーロ買いが先行もその後は戻す動き。
ポンドドルは1.27台前半での取引。東京午前につけた1.2766近辺の高値からロンドン序盤には1.2706近辺まで下落した。その後の反発は1.27台前半にとどまっており、上値が重い。ポンド円は東京朝方の185.94近辺を高値にロンドン序盤には184.56近辺まで下落。その後の反発は185.30台までにとどまっている。ユーロポンドは上に往って来い。0.8530台から0.8558近辺まで買われたあとは0.8530台まで押し戻されている。朝方に発表された7月の英小売売上高は予想以上の低下となり、ポンド売りに反応する場面があった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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