やや調整の動き、英米市場の休場で ドル円140円台前半=ロンドン為替概況
やや調整の動き、英米市場の休場で ドル円140円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、やや調整の動きが入っている。ドル円やクロス円の上値が重く、ドル相場は方向性に乏しく振幅している。週末の米政府と共和党との協議で債務上限問題で原則合意したことが市場の警戒感を落ち着かせたほか、次の注目イベントである米雇用統計を金曜日に控えていることで、目先は手掛かり難となっている。加えて、英国がスプリング・バンク・ホリデー、米国がメモリアルデーのため休場となっており、取引が不活発である点も指摘される。ドル円は東京朝方につけた140.92近辺を高値に上値を抑えられている。ロンドン午前には140.20付近へと下押しされている。クロス円も軟調で、ユーロ円は東京朝方の151.07近辺を高値に足元では130.24近辺まで下押しされている。ユーロドルは東京市場での上昇を消しており、1.07台で上に往って来いとなっている。ユーロは対ポンドなどでも上値が重い。週末のスペイン統一地方選での与党勢力が大敗を受けて、サンチェス首相が7月23日の総選挙を実施すると表明した。経済統計などの材料がない中で、ユーロ売りにつながった面も。エルドアン大統領が再選されたトルコではリラ安・株高となっている。
ドル円は140円台前半での取引。先週末のドル高の流れを受けて、週明け東京朝方には高値を140.92近辺に伸ばした。週末に米国債上限問題について原則合意したことが好感された面も指摘される。しかし、東京市場では140.50割れへと反落した。ロンドン時間に入ってからも上値は抑えられており、一時140.20近辺まで軟化している。独仏などの欧州株は買いが先行もその後は下げに転じる動き。
ユーロドルは1.07台前半での取引。東京朝方の1.0710台から取引終盤には1.0744近辺まで買われた。しかし、ロンドン次回に入ると流れが反転し、再び1.0710台へと押し戻されている。ユーロ円はドル円と同様に東京朝方につけた151.07近辺を高値に、その後は売りに押されている。ロンドン時間には150.24近辺に安値を広げた。対ポンドではややユーロ売りが優勢。手掛かり難のなかで調整主導とみられるが、スペイン首相が総選挙を実施すると表明したことが、警戒感を誘った面も指摘される。
ポンドドルは1.23台前半での取引。ロンドン早朝に1.2372近辺の高値をつけたあとは1.2335近辺まで反落と、上に往って来い。ポンド円は上値が重く、東京朝方の173.98近辺を高値にロンドン時間には173.02近辺まで下押しされている。ユーロポンドは0.8696近辺を高値に0.8677近辺まで下押しされた。英国がスプリング・バンク・ホリデーとなるなかで主要市場は休場となっており、ポンド独自の値動きはみられていない。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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