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ドル円、156円台半ばに買い戻し 議事録の反応限定的=NY為替概況

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ドル円、156円台半ばに買い戻し 議事録の反応限定的=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は156円台半ばに買い戻された。本日のNY市場はロンドンフィキシングにかけてドル高が優勢となり、ドル円を155円台から156円台半ばまで押し上げている。

 午後のFOMC議事録の発表を警戒した動きとも見られていたが、その反応は限定的となっている。議事録では「大半がいずれ追加利下げが適切になる可能性が高い」と判断していたことが明らかとなった。ただ、一部には「当面は利下げ見送りも適切」と認識していたことが示されていた。短期金融市場でも反応は限定的で、1月は据え置きの確率が85%程度、3月まででも五分五分といった状況に変化はない。

 なお、テクニカル勢から、ドル円は弱気のサインが形成されつつあるとの指摘が出ている。日足・週足の双方で弱気サインが形成され、日足のオシレーター系も下方向を示現しているという。月足や四半期ベースではまだ明確な弱気サインは示現していないものの、年足では「カラカサ陰線」に似た形状が高値圏で形成されつつあり、過去の動きから、今後3-5年の間に100円水準を試す可能性も否定できないとの指摘も出ている。

 ただ、市場での円安志向は依然根強いことも事実。

 きょうもユーロドルは1.17ドル台でのレンジ取引に終始しており、次の展開待ちの状態となっている。21日線の上での推移を維持しており、リバウンド相場を継続しているものの、1.18ドル台には慎重といったところ。一方、ユーロ円も上昇トレンドを継続しており、185円台をうかがう展開が続いている。

 一部からは、ECBの利下げの可能性を市場は過小評価しているとの指摘が出ている。欧州経済は2026年に関税の影響をより強く受ける可能性が高いという。ECBがこれに対応するとまでは予想していないものの、今後12カ月における追加利下げの可能性について、金融市場は過小評価していると見ているという。

 また、ドイツによる財政刺激策は期待外れに終わる公算が大きく、その結果、成長率はコンセンサス予想を下回ると見ているようだ。

 きょうのポンドドルはNY時間に入って戻り売りが強まっており、1.34ドル台に値を落としている。一時1.3450ドル付近まで下落。一方、ポンド円も上値が重く、210円半ばに値を落とす展開。

 今週は重要な経済指標がほとんどなく、ポンドは市場全体のリスク選好の動向に左右されやすい状況。月末のリバランスに伴うフローも相場に影響を与える可能性があるが、アナリストはその大半はすでに消化されているとの見方を示している。

 ポンドドルはドル安を背景に年初来で8%上昇の一方、対ユーロでは5%下落している。11月の英予算案が懸念ほど悪化しなかったことを受け、投資家はポンド安を見込むポジションを縮小しているが、来年にかけて英中銀が追加利下げに踏み切るとの見方はポンドの上値を抑える要因となり得ると指摘している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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