週末挟んだドル買いは一服 賃金上昇受けたポンド買いきっかけ=ロンドン為替概況
週末挟んだドル買いは一服 賃金上昇受けたポンド買いきっかけ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。先週末から昨日にかけてのドル買いの動きは一服しており、調整が入る形になっている。朝方に発表された英雇用統計で賃金の伸びが予想を上回ったことでポンドドルが上昇、ドル円やユーロドルにもドル売りを広げた面もあった。ポンドドルは1.23台後半から1.2440台へと上昇している。ユーロドルは連れ高となり、1.0930台から1.0980台まで買われている。4月独ZEW景況感指数は4.1と前回の13.0から予想外の大幅低下となったが、ユーロ売りの反応は軽微にとどまっていた。ドル円は東京午前の134.71近辺を高値に、その後は上値重く推移。足元では134円ちょうど付近まで下押しされている。欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移する一方、米債利回りはやや低下している。市場での米FOMC観測は5月25bp利上げが86%の織り込みと、ほぼ確定的になっている。焦点の6月については25bp利上げが23%程度、据え置きが67%程度、残り10%程度が5月での利上げ休止となっている。前日から目立った状況変化はみられていない。ドル指数の反発は21日線に上値を抑えられた格好となっており、3月からの低下の流れは維持されている。
ドル円は134円付近での取引。東京午前に134.71近辺まで買われたが、その後は上値を抑えられている。ロンドン時間に入ると一段と売られて、安値を134.00近辺に広げている。欧州株や米株先物などは堅調に推移している。一方、米10年債利回りは一時3.57%台に低下した。
ユーロドルは1.09台後半での取引。ポンドドルの上昇につれて、前日海外市場での下げを戻す動きになっている。1.0930-40レベルから一時1.0983近辺まで買われ、その後も高止まりしている。ユーロ円は買いが先行して高値を147.38近辺に更新。その後は147円台前半での揉み合いとなっている。対ポンドではやや売りに上値を抑えられている。この日発表された4月独ZEW景況感指数は4.1と前回の13.0から大幅低下。市場予想15.6からは予想外の低下となった。
ポンドドルは1.24台前半での取引。朝方に発表された12-2月の英ILO雇用統計で、週平均賃金が前年比+5.9%と予想を上回る伸びを示した。市場での英中銀利上げ観測が高まり、ポンド買いが広がった。ポンドドルは1.23台後半から1.2445近辺まで高値を伸ばしている。ポンド円は166.50付近から一時167.01近辺まで上昇。その後は166円台後半で売買が交錯している。ユーロポンドは0.8830付近から一時0.8817近辺まで下押しされた。その後は0.8820-30での揉み合いとなっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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