ドル安に円安、ユーロドルは1.10台乗せ、ドル円133円付近振幅=ロンドン為替概況
ドル安に円安、ユーロドルは1.10台乗せ、ドル円133円付近振幅=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル安と円安の動きが交錯。動きが目立ったのがユーロドルの上昇で、1.10台にしっかりと乗せると1.1032近辺まで高値を伸ばした。2月2日の年初来高値水準に並んだ。ポンドドルも堅調で、1.25台乗せから高値を1.2529近辺に更新。昨年6月9日以来の高値水準となった。クロス円も堅調で、ユーロ円は146円台前半から146.90付近へ、ポンド円は166円台前半から166.80台へと上昇している。ユーロ対ポンドではユーロ買いが優勢。ECBの利上げ継続観測が下支えとなっていたようだ。ドル円は下に往って来い。売りが先行して133円台前半から一時132.90近辺まで下押しされたが、その後は133.30近辺へと買い戻されている。ドル売りと円売りが交錯したことでドル円は方向性に欠けた。全般的には昨日の米消費者物価指数発表後のドル安・円安の動きが再燃する格好となっている。欧州株は高安まちまち。米10年債利回りは3.39%付近から3.43%付近へ上昇。
ドル円は133円台前半での取引。前日NY市場で133円台後半から132円台後半へと急落したあとは133円台前半で売買が交錯した。きょうもドル売りと円売りが交錯して方向性に欠ける動き。ロンドン序盤に133円台割れから132.90近辺に安値を広げたが、売りは続かず133.30付近まで戻している。前日の米消費者物価指数の注目イベントを通過したことで、やや動意に欠ける展開となっている。
ユーロドルは1.10台前半での取引。前日NY市場で1.09台前半から後半へと買われたあとは、1.09台後半から1.10台をうかがう動きとなった。ロンドン序盤に明確に1.10台に乗せると、高値を1.1032近辺に更新。2月2日に付けた年初来高値1.1033レベルに並んだ。ユーロ円はロンドン序盤に146.14近辺まで下押しされたあとは、上昇に流れが転じた。高値を146.89近辺まで伸ばしている。対ポンドではユーロ買いが優勢。複数の関係者から、5月のECB理事会に向けて25bp利上げに意見が収束しつつあるという。一部には50bp利上げや据え置きの意見が残っているもよう。また、米独10年債利回り格差が縮小しており、ユーロ買いを支援した。
ポンドドルは1.25台前半での取引。1.24台後半での揉み合いを上抜けると一時1.2529近辺まで買われた。昨年6月9日以来の高値水準となった。ポンド円も166円台前半での揉み合いを上抜けると166.84近辺に高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8790付近から0.8810台へと水準を上げており、ポンド売りが優勢。ロンドン朝方の一連の英経済指標では、月次GDPが前月比変わらずと事前予想+0.1%を下回った。しかし、ハント英財務相は、「これまでの諸施策によって、英経済のリセッション回避に着手」「英経済見通しは予想されたよりも良好になっている」とコメントした。ただ、市場ではECBと比較すると英中銀は早期に利上げを停止するとの見方が優勢となっているもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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