ドルに買戻し、米PCEデフレータなどの発表を控えて ドル円133円台前半=ロンドン為替概況
ドルに買戻し、米PCEデフレータなどの発表を控えて ドル円133円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドルが買い戻されている。ドル円は東京市場で133.50付近から132.70付近へと下げたが、ロンドン時間に入ると再び堅調な動きをみせている。日銀が4-6月の国債買い入れ額のレンジを拡大を報じられると、133円台前半から132円台後半へ一瞬下げたが、その後は133.59近辺まで高値を伸ばしている。買入額のレンジ拡大は緩和強化とみられるが、市場は神経質に振れていた。4月の植田日銀新総裁体制の発足を控えて、日銀関連の報道には過敏な反応をみせやすくなっているようだ。ユーロドルは1.09台割れから1.0860台へと安値を広げている。ポンドドルは1.23台後半から半ばへと下げるも、1.23台後半に下げ渋り。ユーロ対ポンド相場ではユーロ売りのフローが入っていた。この日注目されたユーロ圏消費者物価指数・概算速報値は前年比+6.9%と前回の+8.5%から大幅に減速した。一方で、コア前年比は+5.7%と前回の+5.6%を上回り、再び最高水準を記録した。ただ、前日のドイツや今日のフランスなど、消費者物価指数のヘッドラインの数字は減速傾向が鮮明となっており、ユーロは売られやすくなっているもよう。欧州株や米株先物・時間外取引は米PCEデフレータなどの発表を控えて小高く推移しており、目立った警戒感は示していない。ドル円は133円台前半、ユーロ円は145円挟み、ポンド円は165円付近での揉み合いと目立った水準変化はみられていない。
ドル円は133円台前半での取引。東京市場で133円台半ばから132円台後半に下押しされたあと、ロンドン時間には買いが優勢になっている。一時133.59近辺まで本日の高値を伸ばす場面があった。米10年債利回りは一時3.58%付近まで上昇したが、3.55%付近の前日終値近傍に落ち着いている。米PCEデフレータなどの発表待ちになっている。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京午前につけた1.0926近辺を高値に、その後は売りに押される展開となっている。ロンドン朝方には1.09台割れとなり、足元では1.0864近辺まで安値を広げた。ユーロ円は144.50付近から145.40付近での振幅が続いている。対ポンドではユーロ売りが優勢。この日注目されたユーロ圏消費者物価指数・概算速報値は前年比+6.9%と前回の+8.5%から大幅に減速した。一方で、コア前年比は+5.7%と前回の+5.6%を上回り、再び最高水準を記録した。
ポンドドルは1.23台後半での取引。東京午前につけた1.2423近辺を高値に、その後はユーロとともに売りに押されている。ロンドン序盤には1.2354近辺まで安値を広げた。その後は1.23台後半に下げ渋り。ポンド円はロンドン序盤にドル円とともに164.23近辺まで下押しされる場面があったが、その後は買いが入り165円台前半まで反発した。足元では165円をやや下回る水準に落ち着いている。ユーロポンドは0.88付近での揉み合いを下放れて、安値を0.8780近辺に更新している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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